
牛糞を投げあい牛糞にまみれるインド伝統の行事 image credit: youtube
世界各地には、ユニークな伝統のお祭り行事が存在する。スペインのバレンシア州のトマト祭り、イタリアのトリノにはオレンジ合戦があるように、インドの村にも何百年という昔から伝わる牛糞喧嘩祭りがある。
牛を神聖な動物として崇めているインドの人々は、牛の排泄物だって同様に尊いものとされている。インド最大と言われる毎年恒例のディワリ祭では、牛糞を投げ合い、牛糞にまみれるというユニークな行事が行われているという。
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Dung flung as Indian village celebrates end of Diwali with unique ceremony
【インド最大のディワリ祭を牛糞喧嘩祭りで終える村】
インドでは、インド暦の第七番目の月の初めの日、「ディワリ」と呼ばれるインド最大の祭りが毎年開催される。これは、インドの正月にあたる光のフェスティバルと言われており、街中が賑わう時だ。
今年は、コロナの影響下で例年のような賑わいは見られなかったようだが、恒例のディワリ祭りは各地で行われた。
インド南西部にあるカルナータカ州とタミルナードゥ州の国境にあるグンマタプラの小さな村では、『ゴレハバ』と呼ばれる牛糞喧嘩祭りでディワリ祭りを締めくくるのが伝統的風習となっている。
ヒンディー語で「ゴーバル」と呼ばれる牛糞は、インドの神の一種、Beereshwara Swamyが牛糞から生まれたと信じられていることからヒンズー教では神聖なものとみなされており、宗教儀式には欠かせない。
また、土地の肥料となる牛糞はインドの農村地では燃料として用いられている他、近年ではインドの大都市企業が美容製品や手作りアート、更には放射線忌避装置の成分としても使用しており、いずれも高く評価されているという。
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【牛糞を投げ合い牛糞にまみれ健康祈願をする村人たち】
グンマタプラの村では、牛を所有している農家から牛糞を収集することから祭りが始まる。
マリーゴールドの花で飾られた牛が引くトラクターに積まれた肥料は、地元の寺院へと運ばれ、僧侶が祝福の儀式を執り行う。その後、大量の牛糞は村の空地へと運ばれ、村人らはほとんど裸になって戦いを始める。
牛糞は、弾丸のごとく飛び交い、村人らは糞まみれだ。
しかし、それを嫌がる村人はいない。
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神聖な牛糞は、村人たちにとって運と幸せ、健康をもたらすものであり、彼らは牛糞に触れるだけでほとんどの病気が治り、1年間健康でいられると信じているのだ。
特に今年はコロナが世界的に蔓延したこともあり、この儀式はより一層重要とみなされ、「牛糞はコロナを防ぐ」とまで言う人もいたようだ。
牛糞に埋もれたり頭の上に乗せたりと、この村では子供から老人まで参加し、健康祈願をするのが何百年にもわたる伝統的風習となっている。
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ちなみに、牛糞喧嘩祭りはアーンドラ・プラデーシュ州カイルッパラという村では『ピダカラ・サマラム』と呼ばれ春分を祝う行事として行われている他、マディヤ・プラデーシュ州ベトゥル村でも伝統行事として毎年開催されているという。
まああれだ、日本でもうんちっちが「運」がつくというくらいだから糞もうんの仲間だし、これはこれで運がつくかもなのだ。
written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:牛糞を投げあい牛糞にまみれる。インド伝統行事「ディワリ祭」 http://karapaia.com/archives/52296805.html
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