
駅に進入した白鳥がゴネて駅員とひと悶着 image credit:Alex Wood/Twitter
イギリスでは国内の開放水域に生息し、所有者を示すタグが足についていない白鳥(コブハクチョウ)は全て、エリザベス女王の所有物として管理されている。つまり王室の白鳥ということだ。
その為イギリスでは、王室の白鳥に対しては、どれほどのいたずらをされようと攻撃を受けようとも?尊厳の態度で接する習慣があるようだ。
このほど、とある駅のプラットフォームに2羽の白鳥が侵入した。鉄道職員らは丁寧にお引き取りいただこうとしたのだが、白鳥はかなり抵抗したようで、ちょっとしたコメディーのような展開となった。
【駅のプラットフォームに2羽の白鳥が侵入】
11月3日、イギリス西部サマセット州にある都市バースの私鉄駅に、2羽の白鳥が現れた。
複数の鉄道職員は、白鳥を捕獲しようとプラットフォームを走り回った。
間もなく、1羽はすんなりと職員の腕に抱きかかえられたようだが、残る1羽は逃げ回り、2人の職員のいち1人がコートを持って追いかけている姿が動画に撮影されている。
This video, of swans wreaking havoc at Bath Spa train station, has it all.
— Alex Wood (@MrAlexWood) November 23, 2020
For me, it’s the sudden appearance of that second swan that really makes it.
: Ed Shaw.
Some context : https://t.co/G7PZW1fLUu pic.twitter.com/ab6oe6YfBK
コートを白鳥の後ろから被せて捕まえようとするも、傷つけないようにと力をあまり入れなかったのか、白鳥はコートの下からスルっと回避。
結局、羽を広げて逃げ惑う白鳥を捕まえることはできず、職員らはジリジリと白鳥を追い詰め、ようやく出口へと繋がるドアへ促した。
【なかなかお引き取りいただけない白鳥に駅員らが悪戦苦闘】
この動画は、イギリスの民放テレビ局『ITV News』のジャーナリストにより撮影され、Twitterでシェアされた。
電車に乗ろうとした白鳥が、切符を持っていなかったためにプラットフォームから追い出されたのかどうかは定かではないが、白鳥2羽に対してドタバタのコメディー劇のようなシーンを複数の職員が繰り広げた様子は、多くのユーザーらの笑いを誘い、それぞれ更なるシナリオの想像を掻き立てられたようだ。
・白鳥は結構攻撃性あるから、職員よくやったね。勇気あるよ。
・プラットフォームにいる女性乗客の唖然とした姿が笑える。
・女王が白鳥の“不正”を知ったらなんと言うだろう。
・傷つけないようにそっと白鳥を抱えている職員がやさしい。
・いろんな意味でなんだかほっこりした。
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hansbenn/pixabay
【イギリスの白鳥を王族扱いする文化】
ちなみに、英王室の公式ウェブサイトによると、イギリスの王室が白鳥の所有権を主張する権利を保持するようになったのは、12世紀からだそうだ。
そもそも、白鳥はその昔イギリスでは宴会で出されるご馳走として珍重され、国民や組織は国王から白鳥を所持するための権利を与えられていたという。
現在では、白鳥を食べる人はいないイギリス。しかし、白鳥を所有・管理する伝統は続いており、「スワン・アッピング」という恒例行事では、英女王の公式チームが毎年白鳥の個体数を調査して保全に努めているということだ。
written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:イギリスでは白鳥は王室扱い。駅に進入した2羽の白鳥を追い出すのに悪戦苦闘する駅員たち http://karapaia.com/archives/52297060.html