電脳化:サルの脳にチップを埋め込み思考でゲームをさせる実験を開始、人体実験も予定(イーロン・マスク)

サルにチップを埋め込み脳内でテレビゲーム/iStock
 スペースX、テスラ、ニューラリンクを擁し、世界一の富豪の座についたイーロン・マスク氏。彼はSFの世界を次々と現実のものにしようとしている。

 彼は今、次なる電脳化計画を目論んでいる。サルの脳にチップを埋め込みサイボーグ・モンキーを生み出し、頭の中でテレビゲームをプレイさせる実験を開始したのだ。年内には人間を対象とした実験も行われる予定だという。
【サルの脳にコンピューターチップを移植】

 先日、招待制の音声チャットアプリ「Clubhouse」を使ったマスク氏へのインタビューで、ニューラリンク社(Neuralink)がサルの頭蓋骨にコンピューターチップを移植したことが明かされた。

 これによってサルが頭の中だけで卓球のような「ポン」というゲームを遊べるようにするのだという。

 埋め込まれたワイヤー内蔵のチップは、サルを傷つけることはなく、どこに移植されたかサルにもわからないほどだという。

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image credit:OTL Releasing
【年内に希望者による人体治験が行われる可能性も】

 マスク氏がサンフランシスコで設立したニューラリンク社では、現在100名ほどの社員が精力的にコンピューター・脳インターフェースの開発に取り組んでいる。

 同社の短期的な目標は、脳や脊髄の損傷を回復させること。昨年にはチップを脳に移植されたブタを使って、その手足の動きがモニタリングされる様子が公開された。 

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 そして先日、マスク氏のTwitterアカウントでこんなやりとりがあった。

 20年前の交通事故で肩が麻痺しているというユーザーが、ニューラリンクの実験にぜひとも参加したい旨をマスク氏のTwitterに書き込んだのだ。

 するとマスク氏本人から、今年の後半にも人体での初期治験をはじめられるかもしれないと返事があった。


 今、それを実現すべく、ニューラリンク社はアメリカ食品医薬品局(FDA)と緊密な連絡を取り合っているとのことだ。

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【人間とAIの共生】

 マスク氏は「思考のテレパシー」についても言及している。それは一連の複雑な概念を心だけで他人に伝える技術で、「コミュニケーションの質とスピードを大幅に改善」するものであるそうだ。

 ニューラリンク社の長期的な目標は、人間とAIの共生であるという。そして、これについては人類という「種のレベルで重要なものになる」と述べている。

 なおニューラリンク社は一緒に働く仲間を募集しているそうなので、マスク氏の思い描く未来の技術に興味のある人はチャレンジしてみてはどうだろうか?

References:cnbc / unilad/ written by hiroching / edited by parumo

記事全文はこちら:電脳化:サルの脳にチップを埋め込み思考でゲームをさせる実験を開始、人体実験も予定(イーロン・マスク) https://karapaia.com/archives/52298968.html
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