
体長1mを超える個体やパステルカラーの個体など、レアタイプがまれに出現するロブスター界でまたも信じがたい個体が見つかった。
今月初めにロブスターが名産のアメリカのメイン州で捕獲されたのは鮮やかなイエロー系のロブスターだ。
一般的な個体の中でひときわ目立つそのロブスターは、地元の漁師により生きたまま研究施設に届けられ「バナナ」という愛称で飼育されることに。
研究スタッフによるとこのような個体が見つかる確率はなんと「3000万分の1」だという。ロブスターを見慣れた漁師も思わずあせった激レアロブスターをみてみよう。
【出現率3000万分の1!黄色いロブスターの「バナナ」】
今月3日、アメリカのメイン州テナンツ湾で働く漁師が世にもめずらしい黄色いロブスターを発見。ロブスターを研究するニューイングランド大学の海洋科学センターに寄贈した。
Rare ‘one in 30 million’ yellow lobster called ‘Banana’ discovered in Maine https://t.co/qAS534HgUA
— The Independent (@Independent) February 5, 2021
その体色から「バナナ」と名付けられたロブスターは現在センターで飼育されている。研究スタッフによるとこのような色の個体が見つかる確率はなんと「3000万分の1」だという。
A Maine fisherman catches an extremely rare one-in-30 million YELLOW lobster named Banana https://t.co/DHvmnkkrCo
— Daily Mail US (@DailyMail) February 8, 2021
この色は殻の色素と結合するタンパク質の遺伝子変異によるものとみられるが、他のロブ仲間と一緒だと山吹色の爪などがひときわ目立つという。
【短命かつ狙われやすい?バナナは海洋センターで飼育】
バナナの第一発見者は地元のロブスター漁師のマーリー・バビンさんだった。
バナナの体重はメイン州のロブスターとしてはまずまずだったが、殻が薄いため短命かもしれず捕食者からも狙われやすいと考えられている。
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マーリーさんからバナナを譲り受けたニューイングランド大学の海洋科学センタースタッフは、彼女の飼育に意欲的で野生に戻す計画などは立てていないという。
【海水温の上昇の影響?研究者にとって重要な発見】
この件について、ニューイングランド大学海洋環境プログラム学部の化学衛生担当者であるリンジー・フォレットさんは以下のように述べている。
バナナは仕事を終えたマーリーさんがその日のうちに運んでくれた個体です。体重は450~470グラムぐらい。うちの施設で落ち着いてますよ
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ロブスターの研究者である彼らは今、気候変動がロブスターの幼生に与える影響の調査にあたっている。
メイン州周辺の海域は世界のどの海よりも海水温の上昇が著しいため、この時期にバナナが見つかったことはとても重要なのだそうだ。
珍しい色のロブスターといえば過去にパステルカラーの「コットンキャンデー」と呼ばれる個体や、まだら模様の「キャリコ・ロブスター」などが見つかっているが、レアカラーの出現率がもし海水温の上昇と関係あるならこれからもっとカラフルな個体が見つかったりするのかな?
References:uniladなど /written by D/ edited by parumo
記事全文はこちら:その確率は3000万分の1。激レアな黄色いロブスターが発見され「バナナ」と命名される https://karapaia.com/archives/52299172.html