死者を蘇らせることができるAIツールが誕生。1枚の写真をアップするだけで滑らかに表情が動く


 「私は人間の敵ではない」という不気味な文章や、実在しない人の顔画像を生成するなど、進化が加速する人工知能AIだが、また新たな用途が見つかったようだ。

 DeepNostalgia(ディープノスタルジア)は、AIを使ったアニメーション加工で昔の肖像写真に動きをもたらす。

 1枚の写真をアップロードするだけで、その表情が自然に動きだす。既に亡くなってしまったご先祖様の写真を使えば、まるで蘇ったかのように動き出すのだ。

 あまりにも精巧すぎるため物議をかもしているという。

 
【故人の写真もAIでリアルに蘇生?古写真を動かせる新加工ツール】

 ツイッターで話題となっている「DeepNostalgia(ディープノスタルジア)」は、家族の系譜をさかのぼるためのグローバルプラットフォームMyHeritage(マイヘリテージ)がAIの力を借りて新たに開発したもの。

あのエイブラハム・リンカーン動くぞ!


【サイトに写真を上げるだけ。無料のお試しバージョンも】

 使い方はシンプルで、短いお試し版はマイヘリテージのディープノスタルジアにログイン(言語は基本英語。GoogleまたはFacabookアカウントで続行、もしくはアカウント新規作成)したら写真をアップロードするだけ。

 以下はディープノスタルジアのページ。画像はオレンジのボタンからか画面に直接ドラッグでアップロードできる。

[画像を見る]

 すると予めモデルを使って用意した特定の動作や一連の仕草を元に、ディープノスタルジアがアニメーション化を行い、サンプル画像の部分に被写体が生きているのような動画が現れる。

 そこで以前紹介したgenerated.photosAIが生成した存在しない女性の顔でやってみたところ…
[画像を見る]

 1分もしないうちにこんな動画が生成!まるで生きてるみたいだ

[画像を見る]

 なお、ここでの生成は制限ありのお試し無料バージョンのため再生時間はわずかで、何度か試すと使用不可になるもよう。

 ちなみに有料バージョンを申し込むと生成できる画像も無制限になり、さらに長い動画やmyheritageのロゴ無しなどが作れるようだ。

【素晴らしい?悪魔的?リアルすぎて賛否両論】

 このツールは複数の顔を一度に変換することも可能。そのリアルな様子は時間を止める魔法が解けたか、この世にいないはずの死者がよみがえったかのような錯覚をもたらす。

ビートルズのメンバーも目線や顔が動いてる

おなじみのアインシュタインもまばたきするぞ

 とはいえあまりにもリアルな動きのせいか、このツールを巡っては肯定的な声だけでなく批判の声もあがっている。

 「素晴らしいテクノロジー」「亡くなった死者への冒涜」「生理的に受け付けられない悪魔の仕掛け」など賛否両論だが、マイヘリテージはこうした反応すべてがディープノスタルジアに対する人々の関心の高さとみなしている。

 これまでにないアイングルで、微笑んだりするかつての家族やさらに昔の先祖の姿。それはあなたにとってどんな感情を抱かせるだろう?

 こんな技術が普及したら、故人の遺影もスマホで手軽に動画で見たりみんなで共有できるだろうし、仏壇無しでもお参り代わりになったりして。でもってVRとかホログラムまであと一歩って気がするのは私だけだろうか。

References:futurism / myheritageなど /written by D/ edited by parumo

記事全文はこちら:死者を蘇らせることができるAIツールが誕生。1枚の写真をアップするだけで滑らかに表情が動く https://karapaia.com/archives/52299758.html
編集部おすすめ