アメリカには91歳で働く警官がいる。一度は引退するも職が恋しくなり、保安官補として再び復帰
image credit:fox29philly/Instagram

 「年齢は単なる数字」と言われるが、社会には年をとってもまだまだ現役で頑張っている人たちが数多く存在する。

 アメリカのアーカンソー州カムデンで働く91歳の男性もその1人。
彼は同州で、最高年齢の警察官として親しまれている。

 一度ワシタ郡保安官局の職を引退したものの、仕事が恋しくてカムデン警察に就職。2度目のリタイアの意思は今のところ全くなく、地域の人々に愛されながら元気に仕事を楽しんでいる。『Oddity Central』などが伝えた。

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91-year-old cop has no plans to retire職が恋しくて復帰した91歳の現役警察官 アーカンソー州にあるカムデンという小さな町に生まれ育ったLC・スミスさんは、1960年代に地元の保安官となり、「バックショット」のニックネームで親しまれ、46年間地域住民らのために献身的に職務に従事してきた。

 2011年1月に引退を迎えたが、スミスさんの人生においてこの職は、何よりの生きがいだったため、5か月以上職を離れることに耐えられず、カムデンの警察官に復職した。

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 彼は週4日午前7時から午後3時まで働いており、警察署の廷吏を務め、コミュニティ監視プログラム(交通機関の停車、学校のゾーンの巡視、パレードの護衛など)も手伝っている。

 パトカーには乗っていないが、職務中はちゃんと制服を着用し、銃も携帯しているという。

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2度目の引退の予定は今のところなし スミスさんは、来月92歳になる。しかし、今のところ2度目の引退予定は全くなく、現役職務を楽しんでいる。

 町内の住民は、数世代にわたりスミスさんの存在をよく知っている。気さくに声をかけてくれて、毎日の住民の平和と安全を守ることに献身的なスミスさんを、みんなが愛しているのだ。


 スミスさんを見かけると、住民たちはいつも言葉を交わす。カムデンのジュリアン・ロット市長は、「スミスさんは、私たち町民の何世代もの家族と接してきました。みんな彼を尊敬しています」と話している。

 スミスさんが90歳の誕生日を迎えた時も、地域住民や同僚警官らみんながアメリカ国旗のケーキでお祝いした。

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 メディアの取材で、スミスさんはこのように語っている。
私は、この地域と住民のみんなを愛しています。過去のキャリアの中で、私は犯罪者を逮捕することだけに熱意を注ぐのではなく、犯罪をおかしてしまった人たちの心に触れるよう、努めてきました。刑務所へ送った人数よりも、愛する家族が待つ家に帰した人たちの数の方が多いといえるでしょう。

優れた警察官になるために大切なことは、銃やバッジではなく、人々への敬意だと思っています。
[画像を見る]  「神の指示を受けるまで、まだまだ頑張る」というスミスさん。ちなみに、非番の3日間は、教会行事に参加したり、仲のいい友人たちと過ごしたりしているということだ。

追記(2021/12/10)本文を一部修正して再送します。


References:91-Year-Old Active Police Officer Has No Plans to Retire Anytime Soon / 91-year-old police officer has no plans to retire - CBS News / written by Scarlet / edited by parumo

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