スカートで登校した男子学生を退学にした学校に抗議する為、スカートを着て教壇に立った男性教師たち


 6月はプライド月間だ。LGBTQ+についての啓発を促す様々なイベントが世界各地で開催されている。少数派はいつの時代にも生きづらい状況を抱えている。もし自分が相手(少数派)の立場だったら?と考えられる想像力を持つには、正しい知識と共感力が必要だ。

 スペインで、ある男子学生がスカートを着て登校したところ、学校側から退学処分を受けた。これを知った男性教師は、学校側への抗議として自らもスカートを着て教壇に立った。

 更にSNSでサポートを呼びかけたところ、『#服に性別はない(#LaRopaNoTieneGenero)』というハッシュタグが誕生し、スペインの複数の学校の生徒たちや男性教師らが、スカートを着て学校に行くというスタイルがムーブメントとなった。地元メディア『El Pais』などが伝えている。

【スカートを着て登校し退学になった男子生徒】
 事の発端は去年11月のこと。スペインのバスク地方にある学校に通っていたミケル・ゴメスさん(15歳)は、他国での性の多様性をサポートする活動を見て、自分もそれを応援する目的でスカートを着て登校した。

 すると、学校側はゴメスさんを教室から連れ出し、退学処分にしたばかりか、精神科医の診察をうけるよう強要したという。

 ゴメスさんは、自身のTikTokアカウントでこの1件をシェアした。

 するとこの事実を知った数学教師のホセ・ピニャス先生は学校側の対応に抗議する為、自らスカートを着て教壇に立った。さらにSNSで性の多様性をサポートする為のメッセージを送った。
20年前、私が高校生だった頃、セクシャリティが理由で差別やいじめを受けました。当時、多くの教師が見て見ぬふりをしていました。

私はスカートを着て退学を余儀なくされ、精神科に連れて行かれたゴメス君をサポートし、同じ運動に参加したいと思います。服に性別はありません。
 ピニャス先生がつけたハッシュタグ「#服に性別はない(#LaRopaNoTieneGenero)」はたちまち拡散していった。

 以降、このムーブメントはスペイン各地で広がった。【複数の学校の生徒や教師らもスカートを着て登校】
 ゴメスさんの1件が注目を浴びた去年11月には、スペインで何百人もの男子生徒がスカートを着て登校し、ゴメスさんやピニャス先生へのサポート精神を見せるムーブメントが多数見られるように。[画像を見る]  また、ガリシア州の複数の中・高校らの男子生徒も、11月から6か月間スカートで登校し、性同一性差別に対する抗議に参加した。
TikTokで動画を見る

【2人の男性教師もムーブメントに参加】
 今年5月、カスティーリャ・イ・レオン州バリャドリッドにあるビルゲン・デ・サセドン小学校では、ある生徒がアニメキャラがプリントされたTシャツを着ていたところ、同級生から同性愛嫌悪的な差別用語で罵られ、いじめられるという出来事が発生した。

 その生徒のために立ち上がったのが、その学校の男性教師マヌエル・オルテガさん(37歳)とボルハ・ベラスケスさん(36歳)だった。

 2人の教師は翌日から1か月間、毎日スカートを着て「#服に性別はない」ムーブメントに参加する決意を示した。  ベラスケス先生は、Twitterでこのようにシェア。
学校は、尊重や多様性、共に学ぶ姿勢、そして寛容さを教える場です。好きな服を着よう!僕たちも、この運動に参加します。
 地元メディア『El Pais』が伝えたところによると、このムーブメントが拡散したおかげで、多様性を重視した教育機関も現れたという。

 また、生徒らの間でも変化が起こっており、周りが受け入れる姿勢と見せるのと同時に、少しずつではあるが、多様性を自然に身につけている生徒たちが、自分の好きなように自分を表現し始め、自信を持つようになっているそうだ。

 「多様性を理解してもらえるよう導くことは長い道のりではあっても、周りに尊敬と寛容の態度が広がれば、より多くの生徒が影響を受け、関心と理解をもたらすのではないでしょうか」とオルテガ先生とベラスケス先生は話している。

written by Scarlet / edited by parumo

記事全文はこちら:スカートで登校した男子学生を退学にした学校に抗議する為、スカートを着て教壇に立った男性教師たち https://karapaia.com/archives/52302780.html
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