
先週、タイの動物病院に珍しい急患がやってきた。それは誰かに踏まれて息も絶え絶えになっている1匹のゴキブリだった。
道端でこのゴキブリを見かけたという男性は見殺しすることはできないと、ゴキブリを手のひらに乗せてこの病院にやってきたのだ。
ゴキブリとは言え病院に運ばれた以上患者である。病院の獣医師であるタヌ・リンパパッタナウィック先生は、快く治療を無料で引き受けたという。
【人に踏まれて瀕死のゴキブリを動物病院に連れてきた男性】
タイ、サムットサーコーン県クラトゥムベーンにあるサイラック動物病院に1人の男性がやってきた。その男性は手のひらに瀕死の状態のゴキブリを乗せている。
そのゴキブリは誰かに踏まれたようで道端で息も絶え絶えとなっているのを発見した男性は放っておけなくてこの病院に連れてきたのだという。
獣医師のタヌ・リンパパッタナウィック先生はこの急患を迎え入れた。そのまま放っておけば確実に死んでしまうだろうが、男性が病院に連れてきたことによって生存確率は50%となった。
タヌ先生は自身のFacebookにこのことを投稿し、次のように語っている。
ある男性が、踏まれて死にそうになっているゴキブリを連れてやってきました。これはジョークではありません。男性の行為はすべての生き物に対する思いやりと哀れみの気持ちを表しています。
すべての命は尊いのです。このような人が世界中に増えてくれたら、やさしさの連鎖が世界を支えてくれることでしょう
[動画を見る]
【ゴキブリの患者は初めてながら無償で治療】
タヌ医師は、「ゴキブリの患者を治療するのは初めてだ」としながらも、なんとかしようとした。だが残念ながら酸素の入った容器に入れて生存率を高めること以外に手だてがなかった。
[動画を見る]
ゴキブリにはまだ息があるが、治療法は他にない。タヌ医師は、男性にゴキブリを持ち帰ってもらい、自宅で治療することを許可した。
診察料は無料だ。男性は医師にお礼を言うと大事そうにゴキブリを持ち帰っていったという。
このゴキブリが助かったかどうかは不明だが、相手が誰(何)であっても、困っている者を放っておけず、すぐに行動を起こした男性の行為はSNS上で多くの人の心を溶かし、タヌ医師の投稿に大きな関心が寄せられたようだ。
記事全文はこちら:人に踏まれて瀕死の状態のゴキブリを路上で見かけた男性、動物病院に連れて行き治療を頼む(※ゴキブリ出演中) https://karapaia.com/archives/52302848.html
編集部おすすめ