綺麗な花には罠がある。「デビルズ・ブレス」のニオイを嗅いだところ超絶トリップしてしまった女性

 綺麗な花には毒がある。中には強烈な殺傷力を持つ花も存在することは、みんなも知っていることだろう。
幻覚作用があったり、行動異常を引き起こしたり、植物の持つ毒は侮れないもので、あらかじめ知識が必要となってくる。

 カナダのシンガーソングライター、ラルフさんは黄色いラッパの形をした花を見つけ、その香りを嗅いだところ、嗅ぐのを止められなくなってしまった。

 その花こそ有毒植物、デビルズ・ブレス(悪魔の息)の異名を持つ、キダチチョウセンアサガオで、ラルフさんは超絶トリップしてしまったのだ。

【友人の家に行く途中、花の香りを嗅いだら超絶トリップ】
 ラルフさんは親友と一緒に知人のバースデーパーティへ向かう途中、美しい黄色い花を見つけた。その香りを嗅いだところ、やめられない止まらない。嗅ぎ続けるのが止まらなくなってしまったという。

 テンションはハイになり、完全にトリップしてしまったようだ。知人の家に着いた途端にひどく吐き気に襲われ、そのまま帰宅する羽目になった。
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【嗅いだ花は猛毒のキダチチョウセンアサガオだった】
 それもそのはず。彼女が嗅いた黄色くてラッパ状の大きな花は「キダチチョウセンアサガオ」という幻覚作用のある有毒植物なのだ。

 英語圏では「エンジェルズ・トランペット」やその作用から「デビルズ・ブレス(悪魔の息)」とも呼ばれている。

 幻覚作用を引き起こす主成分は「スコポラミン」で、服用すると記憶障害、認知機能低下などの症状が現れ、行動異常を引き起こすこともある。
特に地下茎から抽出したものは毒性が高いそうだ。

 『VICE』誌によると、意識ははっきりしており、きちんと言葉を話すこともできるのに、自分の意思がほとんどなくなってしまうのだという。

 ただし毒は薬にもなる。この植物の抽出物の一部は、喘息や乗り物酔いの治療に使用されるという。
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【自白剤、犯罪に使用されることも】
 それはまるでゾンビのような状態で、他者からの暗示にもすぐにかかってしまう。『テレグラフ』誌によると、冷戦期には、その催眠作用に着目した米ソ両国が自白剤として使っていたことがあるそうだ。

 またゾンビ化効果は、犯罪にも利用されている。たとえば2015年、パリで中国系犯罪組織「三合会」系列の構成員が3名逮捕された。

 彼らの手口は、お年寄りの顔めがけてスコポラミンを吹きかけ、ほとんど抵抗できなくしてから現金を奪うというもの。その被害総額は数百万ユーロにものぼるという。

 ちなみに原産国であるコロンビアでは、うっかりキダチチョウセンアサガオを吸ってしまい、病院に搬送される人が年間5万人もいるのだそうだ。
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World's Scariest Drug (Documentary Exclusive)【●】
 そんな危険なものをそうとは知らずに何度も吸ってしまったラルフさんは、「家に帰って寝ていたら、最高にイカれた夢をみて、金縛りにもあったわ。
こんなこと初めてよ」とコメント。

 幸いにもちょっとバッドトリップした程度で、大事にはいたらなかったようだ。それでもその経験はかなりヤバかったようで、自身のインスタで次のように注意をうながしている。

 「毒性が強くて、幻覚が見えたり、ゾンビのようなトランス状態になったりします。道端でこの花を見かけても絶対に吸い込まないように、絶対よ」とのことだ。[画像を見る] written by hiroching / edited by parumo

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