アルプスの少女ハイジに憧れた代償は大きかった。見晴らしのいい崖でブランコを楽しんでいた女性に起きた悲劇

 そこはロシアのダゲスタン共和国にある観光名所、スラクキャニオン。美しい渓谷が見渡せる絶景ポイントだ。

 高さ約2キロメートル地点に設置された巨大なブランコに乗ると、アルプスの少女ハイジになったかのような、「教えて~おじいさん」気分を満喫できる。

 このアトラクションに参加した2人の女性は、男性スタッフにブランコを押してもらい、スリルと引き換えに素晴らしい自然の光景を味わっていた。

 だがここでアクシデントが起きてしまう。おそらくみんなが予想した通りのことが起きるが、安心して欲しい、この2人は奇跡的に軽傷で済んだそうだ。

【断崖絶壁に設置された巨大ブランコが壊れて、谷底へ】
 風光明媚なスラクキャニオンはヨーロッパで最も急勾配の深い峡谷で、長さ53キロメートル、深さは1,92キロメートル。

 その頂上の断崖絶壁に設置されている巨大ブランコは、人気のアトラクションとなっている。バンジーを飛ぶ勇気はなくても、ブランコでゆらゆらと宙に舞うくらいなら抵抗はなさそうだ。

 この巨大ブランコにチャレンジした2人の女性は、男性スタッフにブランコを押してもらい、そのスリルと絶景を楽しんでいた。はずだった。
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 ところが、途中でブランコを吊るす鎖の1本が切れてしまい、バランスを失った2人は谷底へと落ちてしまったのだ。

 その様子を眺めていた観光客らは阿鼻叫喚。和やかな空気が一変、パニックがあたりを覆いつくしていった。
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【2人は軽症で済んだものの、安全基準の見直しを迫られる】
 考えただけでもゾっとする事故だが、崖のふちのすぐ下に木製の小さな台が設置されていたため、2人は運よく台に着地することができ、かすり傷だけですんだそうだ。

 だが、その台に上手く着地できなければ、奈落の底へと転落していったと思うと心の底からゾっとししまう。ブランコがマックスの状態で揺れていたら、台に着地することは不可能だったかもしれない。

 この件で、ダゲスタン共和国観光省は「ブランコの安全基準が満たされていなかった」との見解を発表。確かにこのブランコ、命綱や転落防止用のシートベルトなどは一切見られない。

 現在このブランコは政府機関による調査が進められていると共に、安全基準が満たされるまで、当面同様のタイプのブランコの運用を禁止するという。

 スリルとファンタジーを同時に楽しめるのなら、とてもありがたいアトラクションではあるけれども、命と引き換えにしてまでやるもんじゃないってことだね。高所恐怖症の私の場合には、この場に立つことすら無理ゲーなんだけども。

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