知ってた?樹木の年齢を知る方法は年輪以外にもある【ライフハック】
 アメリカで見つかった推定樹齢2624年のラクショウや、樹齢4800年ともいわれるメトシェラの木など、見上げるぐらいの巨木に出くわすたびに、その木がずっと過ごしてきたであろう果てしない時間について想いを馳せてしまいがち。

 そんな気になる樹木の年を調べる方法が海外サイトで話題になっている。


 一般的には切株の年輪を数えればいいが他にも方法がある。専門的な器具がなくてもメジャーと計算でおおよその樹齢がわかるので知っておいても損はないと思うんだ。

切り株なら年輪を数える 切り株なら、木の年齢を知りたい場合は年輪を数えれば樹齢がわかる。

 断面の中心にある小さな輪を1歳として、外側に向かって順番に濃い色の輪を数えていく。一番外側の最後の輪は樹皮に接しているので忘れずにカウントする。

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幹の半径と同種の切り株で樹齢を求める方法 生えている木の年齢については、以下のように幹の太さを測ってから半径を求め、同種の木の平均年輪幅で割って求める方法がある。

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1.幹の太さを測る
 まずメジャーで地面から約1.4mの高さの幹の太さを測る。1.4mは林業でよく使われる平均的な胸の高さだそうだ。

2.半径を計算する
 円周=2×円周率×半径なので、幹の太さ÷3.14÷2で半径を計算する。

3.半径から樹皮の厚さを引く
 樹皮の厚さはその種によっても異なるが、十分育ったクヌギやクリ、ナラなどは2.5cm、カエデやカバノキなど薄いものは0.6cm、その他不明なものは1.3cmを半径から引く。

4.半径と年輪幅の平均で樹齢を求める
 近くに同種の木の切り株があれば、その年輪幅の平均値を求め、その値で前述の樹皮を除いた半径を割ればおおよその樹齢を求められる。

 まずその切り株の半径(樹皮を除く)を測って年輪を数え、その半径を年輪で割って年輪幅の平均値を計算する。


 例えば切り株の半径が30cmで年輪が60あるなら
 年輪幅の平均値は 30÷60=0.5

 つまり1年で平均0.5cmずつ厚くなるので、手順3の半径をその値で割ると大体の樹齢が求められる。仮に半径が50cmなら、50÷0.5で樹齢は100年ほどと推定できる。

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幹の太さと平均成長率で樹齢を求める方法 このやり方は事前に調べる手間が必要だが、その樹種の幹の太さの年間平均成長率を知っていれば、その値で樹齢を知りたい木の太さを割るだけで求められる。

 ちなみにイギリスによくある樹木の平均成長率は以下の通り。
 ナラなどブナ科 1.88cm
 パインやトウヒ (共にマツ科) 3.13cm
 セイヨウカジカエデ(カエデ科) 2.74cm
 例えば幹の太さが3mで年間平均成長速率が2.5cmなら、300÷2.5で樹齢は120年ほどと推定できる。

 まああれだ。これは欧米サイトで紹介されてる方法で、平均成長率というものが日本でどの程度使用されているかはちょっとわからない。

 国土が南北に長く気候が多様な日本の場合、国内で育った同種の木でも生育地によって成長速度にもばらつきがありそうな気もする。

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 ちなみにこの中で正確なのはやっぱり年輪を数える方法で、生きてる木でも専用の器具でサンプルと少しだけくりぬいて調べることで詳しい樹齢がわかる。木を傷つけてしまうがその穴はたいてい自然とふさがれるそうだよ。

参考:樹齢275年の木のサンプルを採取する様子

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Taking a tree core sample - 275 year old Lodgepole Pine in Colorado

References:mirror / wikihowなど /written by D/ edited by parumo

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