中世の甲冑を着て実際に戦うとどんな感じなのか?
image credit:imcfederation/Instagram

 時代と共に戦う為の装備だってアップデートされている。重くて着づらい甲冑タイプから、軽くてしなやかに動ける繊維へと改良されていった。


 だが実際に昔は、重い鎧を着て戦っていたのだ。毎年ヨーロッパの城では、中世の騎士や歩兵が身に着けていた防具と武器で戦うイベントが行われている。

 その名も、国際中世コンバット連盟ワールドチャンピオンシップ(IMCF)だ。IMCFでは、世界からの代表チームが参加し、真剣勝負をするのだという。

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IMCF 2019 medieval world championship - Final day highlights中世の甲冑や剣で戦う総合格闘技 ヨーロッパでは、毎年『国際中世コンバット連盟(IMCF)ワールドチャンピオンシップ』と題して、中世ヨーロッパの甲冑を着て戦うアーマードバトルの世界選手権が古城で開催されている。[画像を見る]  トーナメントに参加する世界数十か国の代表チームは、オリンピック選手のように愛国的プライドを持ち、真剣に戦いに挑む。[画像を見る]  全身中世の鎧に身を包み騎士や歩兵に扮した人々が、金属や木で作られたレプリカの斧や剣、盾を手に気勢を上げて相手に立ち向かっていく。

 鎧については実在したデザインや材質など可能な限り史実に再現した装備を着用するが、安全管理上その厚さは規定以上でなければならず、鎧の下にはパッド入りの防御ジャケットを着ることが義務付けられている。

 また、武器は重量が決められている他、鎧を破壊するほどの威力を持たせることは禁じられており、当然刃付けることも厳禁だ。

 以下の動画は、ポルトガルのモンテモルオヴェリョ城で開催された時のもので、出場者は1対1、5対5、12対12、または16対16といった個人や複数での対決する。

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MMA with Medieval Armor and Blunt Weapons

 この時の大会には26か国が参加。スポーツバトルといっても、みな真剣なため怪我をする参加者も少なくないそうだ。
[画像を見る] アメリカでも中世の戦士の恰好でバトルスポーツが開催 国際中世コンバット連盟ワールドチャンピオンシップのルールとしては、相手が倒れてしまうまで戦い続けることだ。

 一度地面に倒れると、起き上がることは許されない。つまり、負けだ。[画像を見る]  アメリカでは、屋外や屋内でのアーマーバトルのイベント『Armored Combat: Worldwide(ACW)』が開催されており、こちらの動画はテキサス州ダラスで開催された1対1の戦いがシェアされている。

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Brutal armored combat axe fight full contact steel weapons in Dallas Texas

 同じくテキサス州にて。こちらは屋外で複数が対戦。ACWでも、倒された戦士は起き上がることはルール違反となるため、他の戦士が戦い終わるまで倒れたままで待つようだ。

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Last man Standing in Medieval Gang fight with Axes in the Texas mud

 捻挫や骨折などの怪我以外にも、重くて厚い甲冑を頭に被っていることで、酸欠状態になる参加者も中にはいるという。

 しかし幸いなことに、これまでどのイベントでも死者は出ていない。それぞれの戦士たちは、互いにフルにアドレナリンを放出しながら、ただ楽しく戦っている。[画像を見る] written by Scarlet / edited by parumo

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