
このヘビに見えるモノの正体は、羽根にヘビ(コブラ)を宿していると評判の巨大な蛾、ヨナクニザンである。
蛾が苦手な人にとっては、「蛇の方がマシだった...」となるかもしれないが、最近Twitterに投稿され人々を困惑させていたようだ。
どうみてもヘビにしか見えないヨナグニサンの超絶画像 ヤママユガ科に分類されるガの一種、ヨナグニサンは日本最大種で、前翅(まえばね)の長さは130mm-140mm。世界でも2位の大きさを誇る(1位はオセアニアに分布するヘラクレスサン)
特徴的なのはその模様である。成虫の前羽根先端部には、蛇の頭のような模様が発達しているのだ。Twitterに投稿された画像の1枚目はまさに3匹のヘビが密集しているように見えることから、皆がざわついたのだ。
なぜこれほどヘビにそっくりなのか?一説によるとこれを相手に見せて威嚇し、捕食者を撃退するのだというが定かではない。Attacus Atlas is one of the largest butterflies in the world and lives only for two weeks with one goal in their adult stage: lay eggs and defend them until they hatch while disguised as a snake pic.twitter.com/oc7u2H288X
— Rob N Roll ™️ (@thegallowboob) October 15, 2021
ちなみに羽を動かすと、蛇が頭部を動かした時とそっくりに動くのだそうだ。
最近話題になった画像だが、2020年にオリジナルと思われる画像がFacebookに投稿されている。
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和名の「ヨナグニサン」は与那国島で初めて発見されたことから名づけられたが、海外ではギリシア神話の巨人アトラースにちなみ、「アトラス・モス」と呼ばれている。
インドから東南アジア、中国、台湾、日本(沖縄)にかけて幅広く分布し、いくつかの亜種がいるそうだ。
また、口器(口吻)は退化して失われているため、羽化後は一切食事を取れない。幼虫の頃に蓄えた養分で生きるため、成虫寿命は長くても1週間ほどと短いそうだ。
たった1週間の命を全うするためにヘビに擬態しているとしたら、もう「がんばって!」としかいえないじゃないか。
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span style="font-size: small;">A Marvelous Moth | Wild Thailand
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