新型コロナの流行を予測したビル・ゲイツが急性期の終わりを予測「2022年末までに大幅に減少するだろう」
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 マイクロソフト社の創業者で、現在は慈善活動家として活動するビル・ゲイツ氏は、2018年に近い将来の疫病の大流行を予測し、的中させてしまったことで陰謀論に巻き込まれたりもしたのだが、その収束の時期についての新たな見解を自身のブログ「Gates notes」に公開した。

 2022年のうちに急性期を終え、静かに鎮静化するという。
「コロナ禍の急性期は、2022年のどこかの時点で終わると思います。」

 また、2021年を振り返り、予想以上に困難な年だったと述べている。

予想以上に困難な年となった2021年 ゲイツ氏にとって、2021年は予想より悪い年だったようだ。新型コロナによる死者数は、2020年を上回り、デルタ株も出現した。またワクチン接種も期待したほど進まなかった。

 これについて彼は次のように述べている。
このような感染力が強い変異株の登場は予想しませんでしたし、人々にワクチン接種やマスク着用を納得させる難しさを甘くみていました
 また、パンデミックの影響は精神面にも及び、人と人とを分断させ、世界に孤独感が蔓延していったことも、暗い要因の1つだと語る。

 ゲイツ氏自身も、対面して人と接する時間が減ったことで、方向感覚を失うような奇妙な体験をしたという。

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2022年には新型コロナの急性期が終わると予測 しかし、オミクロン株が台頭している中にあっても、2022年には希望を持っているという。

 「コロナ禍の急性期は、2022年のどこかの時点で終わると思います」とゲイツ氏は述べる。

 今、世界はオミクロン株の登場に戦々恐々としている。まだ詳しいことはわかっていないが、細胞に取りつくための「スパイクたんぱく質」に30以上の変異があり、強い感染力があるうえに、既存のワクチンが効かない恐れがあるからだ。

 日本は一旦落ち着きを取り戻しているが、世界的には未だ多くの感染者を出している地域もあり、他にも恐るべき変異株が登場する可能性は否定できない。


 ゲイツ氏も「オミクロン株が懸念すべきものであることは間違いない」と、その危険性に警戒しつつも、こう説明する。

 「世界は今、これまでのコロナ禍のどの時点よりも、危険性が高い恐れがある変異株に対応する準備ができています。」

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新薬の開発でほとんどの症状に対応できるように 今のところ、新型コロナの致死率はインフルエンザの10倍ほどだが、ワクチンや抗ウイルス剤を使えば、それを半減させられるという。

 ゲイツ氏は治療薬やワクチンの開発に多額の出資をしており、その開発過程を目の当たりにしている。
ときどき地域的なアウトブレイクは起きるでしょうが、ほとんどの症状に効く新しい薬が手に入るようになるでしょうし、それが効かない人たちでも病院で対処できるようになるでしょう
References:Reasons for optimism after a difficult year | Bill Gates / Despite Omicron, Bill Gates predicts ‘acute phase’ of Covid-19 pandemic will end in 2022

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