怒ってます。ヒューマノイドロボットの鼻に指を押し付けた時の反応が人間じみていた
 その表情があまりにも人間じみていて、逆に恐怖を感じさせた人型のヒューマノイドロボット「アメカ(Ameca)」の最新の映像が公開された。

 前回は、突然目覚めたばかりの困惑を表現を見せてくれたが、今回のアメカは怒っている。
かなり嫌がっている様子だ。

 人間に指を向けられると、嫌そうな顔をして頭を後ろにそらす。更に指を鼻に押し付けたところ、その手を振り払ったのだ。

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Ameca Interactionちょっとそれ失礼よ!顔に指をつきつけられ怒るアメカ 動画はアメカを開発する英国企業「エンジニアド・アーツ社(Engineered Arts)」がYouTubeで公開したもの。アメカが「パーソナルスペース」を侵された時の反応であるという。

 パーソナルスペースとは、他人に近付かれると不快に感じる空間のことだ。人間の場合、親密な相手ほどパーソナルスペースは狭く、逆に敵視している相手に対しては広くなる。

 アメカの顔に人間が指を使づけたところ、怪訝そうな表情で指を見つめるアメカ。一瞬たじろぎ体をのけぞらせる。人間がするのと同様の仕草だ。

 そのまま指で鼻を触ったところ、「ちょっ、やめてよ!」と言いたげに人間の腕をつかみ振り払う。。
最初から最後まで、不自然なほどに自然な人間らしさだ。

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もしもヒューマノイドが人間社会に紛れ込んだら? 前回の動画において、アメカの動作はすべて1人だけで完結していた。しかし今回、彼は人間とのやりとりを見せている。

 そうした自然な動きは、最先端の機械式四肢や靭帯、アクチュエーター、センサーによって実現されている。

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Ameca Humanoid Robot AI Platform

 それはあまりにも自然で、近い将来、ヒューマノイドがこっそり人間社会に紛れ込むのでは? なんて悪夢的シナリオすら脳裏をよぎる。

 だが今のところ、その心配はないようだ。

 と言うのも、エンジニアド・アーツ社によれば、アメカは「純粋なAI」で、人間と同じような活動を自律的に行える「汎用人工知能」などではないからだ。

 実際のことろ、どこまでが自律的な反応なのか不明だが、たとえば前回の動作はすべてあらかじめプログラムされたものという話もある。

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 それでも、その人間らしい仕草でチャットボットとして機能したり、アメカを通じて遠くから誰かと会話したりといったことはできるようだ。

 ちなみにYouTubeでの説明によると、エンジニアド・アーツ社の関係者ですらその性能に「ビビり始めて」いるそうだ。

 だが、本当に驚くべきことは別の点かもしれない。確かにアメカの動作は衝撃的だ。
だが、関係者はすでにそれに「慣れてしまった」らしい。

 このようなロボットが普及し始めれば、最初は人々からいろいろな反応があるだろう。だが、意外にも速やかに受け入れられ、やがて誰も気にしなくなるのかもしれない。

References:Homepage - Engineered Arts / Incredibly Humanlike Robot Gets Angry When Someone Boops Its Nose - Nerdist / written by hiroching / edited by parumo

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