崖っぷちの短い滑走路。世界一危険な空港への着陸映像
 世界で最も危険な空港として知られているネパールのテンジン・ヒラリー空港は、標高2845メートルのヒマラヤ山脈の崖っぷちに位置する。

 たった1本の527メートルしかない傾斜のある滑走路で、しかも非常に変わりやすい天候の為、空港の離着陸は非常に高度な操縦技術が求められる。


 その為、滑走路を外れて事故をおこす航空機が続出しているのだが、まずはその着陸映像を見ていこう。
 

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Himalaya: "Lukla" World's Most Dangerous Airport世界一危険なテンジン・ヒラリー空港への着陸 テンジン・ヒラリー空港は、ネパール、ソルクンブ郡のクンブ地方のルクラにある世界一危険な空港だ。

 映像からはわからないかもしれないが、この場所は標高2845メートルで、滑走路から崖下までの落差は約700メートルもある。

 ちょっとでも操縦を間違えば転落待ったなしだ。更に527メートルしかない傾斜した滑走路の両脇には家も建っている。

 動画のパイロットは無事着陸することに成功したようだ。

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 山の天気は変わりやすく、強風や雲で阻まれることも多い。こんなに困難が待ち受けている空港だが、エベレストのネパール側登山口として利用されるために空港の需要は高い。

 非常に高度な操縦技術が要求されるため、ネパール民間航空局はパイロットに対し、厳しい基準を設けている。

 ネパール国内で1年以上のパイロット経験、なおかつ100回以上の短距離離着陸の訓練を行ったベテランパイロットであること。更に、ネパールの認定インストラクターパイロットと共に、ルクラでの飛行訓練を10回合格したパイロットでなければならない。

 以下の動画はパイロットの操縦席から撮影した空港着陸だ。
着陸の瞬間は再生後、2:25くらいからだが、乗客もかなりドキドキしているのがわかる。

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Twin Otter landing in Lukla Airport, Nepal September 2018

 それでも航空機事故は後を絶たず、2008年には旅客機が着陸に失敗し、18人が死亡。2017年にも似たような事故が発生し、操縦士2人死亡、2019年には離陸中の航空機が滑走路を外れ、待機中のヘリコプターに衝突し3人が死亡した。

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LUKLA AIRPORT - LANDING, TAKE-OFF & ACCIDENTS AT LUKLA AIRPORT

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