礼儀正しい空き巣?皿を洗っていたところに家主が帰宅。犯行を詫び賠償金を支払って立ち去る
 留守にしていた自宅へ戻ると空き巣と鉢合わせ…そんな状況は恐怖以外のなにものでもないが、その空き巣がなんだか礼儀正しいと、恐怖を通り越して困惑してしまうことだろう。

 アメリカのニューメキシコ州のある家に窓を割って侵入した空き巣は、勝手に飲み食いした後、皿を洗っていた。ちょうどその時、住人夫妻が帰宅し、ばったりと出くわしてしまったのだ。

 男は、窓を割って侵入したこと、勝手に飲み食いしたことを詫び、窓の修理代としてお金を置いて立ち去ったという。『New York Post』などが伝えている。

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Man breaks into home, drinks beer, eats shrimp and leaves $200 for homeowner皿を洗っていた空き巣、帰宅した住人と鉢合わせ 1月31日、ニューメキシコ州サンタフェ郡で、不法侵入などの複数の罪でテラル・クリステッソン(34歳)が逮捕された。

 前日の30日、クリステッソンは民家で寛いでいたところを、帰宅した夫妻に発見されていた。

 夫妻は、数日間家を空けており、その間にクリステッソンが侵入。エビなどを食べてビールを飲み、おまけに風呂まで使っていたという。

 だが、律儀な性格なのか、自分が使った皿を洗おうとしていたところ、帰って来た夫妻と鉢合わせしてしまった。

 礼儀正しいとはいえ、クリステッソンはAR-15のライフル銃を持っている。夫妻はすぐに警察に通報したが、彼は銃で夫妻を脅すことは一切なかったそうだ。夫妻に謝罪し修理代を支払い、静かに立ち去る 更に、窓を割って侵入したことや勝手に数日間滞在したことを夫妻に謝罪し、窓の修理代に200ドル(約23000円)を椅子の上に置き、銃をダッフルバッグに入れて静かに去ろうとした。

 住人が「なぜ、家の中に入ったのか」と尋ねたところ、
外がとても寒く眠れる暖かい場所が必要だった。自分はここから320kmほど離れたメルローズ出身だが、テキサス東部で家族が殺され、自分も追われている。運転してきた車は、サンタフェから160km郊外の地点で故障してしまった
 と語り、自分が空き巣に入ったことをとても恥じている様子だったと、後に住人は警察に報告した。

 その後、サンタフェ警察が駆け付けるも、既にクリステッソンは夫妻宅から去った後だった。周辺地域をくまなく探すも、その日は彼を発見することはできなかった。ドライブスルーで車を盗もうとして通報される 翌31日、クリステッソンはサンタフェのファストフードのドライブスルーで商品の受け取り待ちをしていた女性の車を盗もうとして、通報された。

 女性によると、クリステッソンが近付いてきて車から降りるよう要求。女性がクラクションを鳴らし始めると、クリステッソンはその場から逃げ去った。  その日の遅く、道路を歩いているクリステッソンを警察が発見し、ついに逮捕に至った。

 取り調べでは、30日に不法侵入した先の住人の通報通り、「とても寒くて眠れる場所がほしかった。窓を割って入ったことはとても申し訳ないと思っている」と供述したが、女性の車を盗もうとした件については、話すことを拒否したという。

 不法侵入、強盗、窃盗、器物破損、車の窃盗未遂に対する暴行罪などで逮捕・起訴されたクリステッソンは、現在サンタフェ刑務所に勾留中ということだ。

written by Scarlet / edited by parumo

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