ウクライナの動物たちを救うため、危機に直面しながら支援活動を行っている各国のボランティア・動物保護団体
image credit:Deborah Von Brod/Twitter

 ロシアの軍事侵攻により、ウクライナの人々は窮地に立たされている。国連の発表によると、27日現在、36万8千人のウクライナ人が住処を追われ、国外脱出を余儀なくされているが、ペットを飼っている人の多くは、置き去りにすることを拒否し、なんとか一緒に連れ出そうと苦戦している。

 ペットと共に国境越えを試みたり、爆弾投下から避難するため地下鉄駅構内や防空壕にペットと身を寄せたりする姿がネット上で共有されている。

 最近の報道によると、ポーランド、ルーマニア、スロバキアは、ウクライナ人が獣医の書類なしで国境を越えてペットを連れてくることを許可した。

 だが、ウクライナにはまだ多くの動物が残されている。ペットのみならず、施設の動物、野良動物などが、食べ物や薬、世話を必要としている。

 そういった動物たちを保護したり世話をするため、ミサイル攻撃に直面しながらも、各国のボランティアや動物保護団は、ウクライナ国内の支援団体と連携しながら活動に奔走中だ。

危機迫る中、ウクライナ国内の動物たちを支援する各国の団体 現在、ウクライナではロシア侵攻に巻き込まれた市民やそのペットを救うため、各国の様々な団体が危険を冒しながら活動に尽力している。

 更に、国内で行き場のない野良犬・野良猫などの動物を助けるための支援活動にも取り組んでいる。 UAnimals ロシアの侵略により、食料や物資が減少している動物保護施設を支援している地域団体「UAnimals」では、これまでウクライナ全土で増え続ける避難所のリストに支援を送り、動物たちの保護と世話に奔走中だ。

 公式サイトから寄付することができる。

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Happy Paw ウクライナの動物避難所の支援をしている他、野良犬や野良猫の人道的な扱いを促進しているこの非営利団体「Happy Paw」は、現在避難所の状態と緊急のニーズに関する情報収集に取り組んでいる。

 しかし現時点での最大の問題は、避難所に必要な食料や物資を配達する手段がなく、車両用の燃料もないため、供給が困難になっている状態だという。

 この団体への支援は公式サイトから行える。 Shelter Ugolyok ウクライナにある動物救助と農場保護区「Shelter Ugolyok」では、数百匹の動物のために食糧配給に奔走しているが、現在近くで爆撃を受け物資の輸送が困難になっている。

 クラウドファンディングの「Fundrazr」や、公式サイト「Patreon」から支援できる。 Sirius キエフとその近郊で、20年以上にわたって野良の動物の保護や世話をしてきた「Sirius」は、ウクライナにある最大の動物保護施設の1つとして知られている。

 現在、同団体は、危機に直面していても決して逃げることなく動物の世話を続けていく決意を団体のインスタグラムに投稿した。公式サイトから寄付することができる。[画像を見る] Casa Lui Patrocle ウクライナとルーマニアの国境にあるこのルーマニアの非営利団体「Casa Lui Patrocle」は、2016年に設立された。

 ウクライナからルーマニアへ避難してくる家族がペットを一緒に連れてこられるよう、同団体が支援を行っている。

 ボランティアたちは、助けを必要としている動物のための住居や避難所、獣医の援助のために日々奔走中だ。

 公式ホームページから寄付することが可能だ。

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International Animal Protection League ウクライナで2009年に夫婦によって立ち上げられた野良動物の保護救助団体「International Animal Protection League」では、キエフの郊外に保護区を所有し、現在何百もの家を失った犬や猫、家畜たちの世話を続けている。

 こちらから寄付することができる。

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References:Heartbreaking Photos Show Ukrainians Clinging To Their Pets As They Flee / written by Scarlet / edited by parumo

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