
トルコ東部にある石器時代の遺跡、「ギョベクリ・テペ」と「カラハン・テペ」から、未知の特異な古代文明遺跡が埋もれているのではないかと思わせる驚くべき発見があった。
その古代文明の遺跡は、1万3000年前のものとも言われ、あの大ピラミッド建設よりも遥かに古い時代の可能性があるという。
さらに奇妙なことが指摘されている。これらのトルコの遺跡には指が6本ある人物を描いた彫刻が多いのだ。
これは象徴的なものなのか?それとも実際に多指症の人たちが多く存在したのか?あるいは特定の部族の奇妙な印なのだろうか?
多指症の一種、六本指を持つ人 指の数が1本多い現象は、「多指症」の一種である。遺伝子変異により、正常より指数が多い状態となる。完全な指の形をしているものから、小さなイボのように突出しているものなど様々なタイプがあり、必ずしも完全に機能する指が形成されるとは限らない。
多指症は、300人から3000人にひとりの割合で発生すると言われている。
古代から確認されており、時に崇められることもあれば、怖れられることもあった。いずれにしても、指が多いことが神話や超自然的な枠組みとしてとらえられた証拠だ。
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完璧に機能する6本指の多指症のレントゲン写真 / image credit:WIKI commons世界各地の古代芸術に登場する多指症 考古学者のリチャード・バーネット氏によると、このテーマは学者からはまともに注目されていなかったが、彼独自の研究によって、エジプト、マルタ、ヨルダン、イランなど異なる場所の古代芸術、文化、工芸品に多指症が表現されていることがわかったという。
ほとんどの場合、神や英雄を表わすものとして記録されているが、死者の姿が描かれた石棺といった、一般の人々を表わす場面でも見られることもあったと指摘している。
新世界においても同様だったようだ。アメリカ先住民の部族は、手足の指の数が多い人たちを敬っていたと思われる。
ニューメキシコのチャコ・キャニオンのプエブロ文化では、この地域一帯の岩に多指症の人物が描かれている。実際に指が多い人が、泥で手足の型をとってそれを岩に押しつけて装飾したケースもあった。
さらに、パレンケのマヤ遺跡にある彫刻には、手足の指が6本ある人の肖像が描かれている。
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パレンケの6本指の彫刻
もっともよく知られている古代の6本指の記述は、旧約聖書のサムエル記下21章20節に出てくる。ペリシテ人との戦いで、巨人、あるいは非常に大きな男たちとの戦いが描かれている(ダビデとゴリアテの物語を彷彿させる)くだりだ。
彼らの一部は、聖書の中に登場する"巨人"、6本指をもつ人たちは、失われた文明を生きた人たち、あるいはエイリアンとのハイブリッド族、天使のような存在の子孫なのではないかと主張する者もいる。
これは、大洪水の前後に存在していた巨人族にふれている旧約聖書のいくつかの文章から出てきている。
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マールテン・ファン・ヘムスケルクによる「アダムとイブ」(1550年頃)アダムの左手は6本の指として描かれているトルコの遺跡に多く描かれた6本指の人物の謎 キョペグリ・テペが築いた文化とネフィリムを結びつけるオルタナティブ考古学の説はたくさんあり、6本指の人物が描かれているというニュースは、こうした説を裏づける証拠として受けとめられるに違いない。
トルコ、カラハン・テペ遺跡の6本指の人物の存在が、古代エイリアン説や天使ハイブリッド説の証拠だとまで言う必要はない。
多指症は実際、遺伝子の突然変異による症状であることはわかっているため、荒唐無稽な説を唱えるまでもない。とはいえ、この関連性は興味深い。
多指症は、家系の遺伝的特徴として継承される可能性があるため、多指症率の高い、遺伝的に異なるこうした集団が、現在、トルコで発掘されている文明を担った(そして、別の場所にその文明を広めることに貢献した)可能性はないのだろうか?
聖書やほかの物語、芸術作品に出てくる多指症は、こうした人たちの神話的な記憶というだけなのだろうか?
それとも、彼らの祖先が、ほかの集団と混じりあって存在し続けたということなのだろうか?
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もちろん、6本指を表わしたものは、作者の間違いだった可能性もある(解剖学的に正確でない親指をよけいな指として誤認したようなケース)。
こうした像の多くは、チャコ・キャニオンや、カラハン・テペに見られるように、意図的に指が6本ある人または生き物を表わしていると考えざるを得ない。
それは、多くの場合、もちろんシンボル的、神話的な単なる表現である可能性はある。
だが、多くの古代遺跡で比較的多く見つかるこうした像は、人類の文化が始まったときから、6本指の人たち、または生き物がなんらかの理由で崇められていたことを示しているようだ。
確かなことは言えないが、多指症文化については、注目する価値がある程度あるテーマのように思える。
作家のジム・ヴィエイラが、古代文明における多指症について包括的に紹介した以下の動画で見解を述べている。
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彼の講義からは、古代世界にはこの手の遺物が驚くほどたくさんあることがよくわかる。
References:In Search of Six-Fingered Men (and Women): Indicators of a lost civilization? / written by konohazuku / edited by / parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』
その古代文明の遺跡は、1万3000年前のものとも言われ、あの大ピラミッド建設よりも遥かに古い時代の可能性があるという。
さらに奇妙なことが指摘されている。これらのトルコの遺跡には指が6本ある人物を描いた彫刻が多いのだ。
これは象徴的なものなのか?それとも実際に多指症の人たちが多く存在したのか?あるいは特定の部族の奇妙な印なのだろうか?
多指症の一種、六本指を持つ人 指の数が1本多い現象は、「多指症」の一種である。遺伝子変異により、正常より指数が多い状態となる。完全な指の形をしているものから、小さなイボのように突出しているものなど様々なタイプがあり、必ずしも完全に機能する指が形成されるとは限らない。
多指症は、300人から3000人にひとりの割合で発生すると言われている。
古代から確認されており、時に崇められることもあれば、怖れられることもあった。いずれにしても、指が多いことが神話や超自然的な枠組みとしてとらえられた証拠だ。
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完璧に機能する6本指の多指症のレントゲン写真 / image credit:WIKI commons世界各地の古代芸術に登場する多指症 考古学者のリチャード・バーネット氏によると、このテーマは学者からはまともに注目されていなかったが、彼独自の研究によって、エジプト、マルタ、ヨルダン、イランなど異なる場所の古代芸術、文化、工芸品に多指症が表現されていることがわかったという。
ほとんどの場合、神や英雄を表わすものとして記録されているが、死者の姿が描かれた石棺といった、一般の人々を表わす場面でも見られることもあったと指摘している。
新世界においても同様だったようだ。アメリカ先住民の部族は、手足の指の数が多い人たちを敬っていたと思われる。
ニューメキシコのチャコ・キャニオンのプエブロ文化では、この地域一帯の岩に多指症の人物が描かれている。実際に指が多い人が、泥で手足の型をとってそれを岩に押しつけて装飾したケースもあった。
さらに、パレンケのマヤ遺跡にある彫刻には、手足の指が6本ある人の肖像が描かれている。
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パレンケの6本指の彫刻
もっともよく知られている古代の6本指の記述は、旧約聖書のサムエル記下21章20節に出てくる。ペリシテ人との戦いで、巨人、あるいは非常に大きな男たちとの戦いが描かれている(ダビデとゴリアテの物語を彷彿させる)くだりだ。
別の戦いがガトでもあった。ラファの子孫で、手足の指が6本ずつ、合わせて24本ある巨人がいて、それはイスラエルを辱めたが、ダビデの兄弟シムアの子ヨナタンがこれを討ち取ったこの一節の中に、カラハン・タペの6本指の彫刻との関連を見いだせば、オルタナティブ考古学、古代宇宙人説、聖書直訳主義の研究者の多くがいかにも飛びつきそうだ。
彼らの一部は、聖書の中に登場する"巨人"、6本指をもつ人たちは、失われた文明を生きた人たち、あるいはエイリアンとのハイブリッド族、天使のような存在の子孫なのではないかと主張する者もいる。
これは、大洪水の前後に存在していた巨人族にふれている旧約聖書のいくつかの文章から出てきている。
当時もその後も、地上にはネフィリム(巨人)がいた。これは、神の息子たちが人間の娘たちとの間にもうけた子どもで、大昔の英雄、名高い戦士たちだった(創世記6章4節)
彼らは、ユダヤ人の間に自分たちが偵察してきた土地について悪い情報を流した。我々が偵察してきた土地は、そこに住む者を食い尽くすような土地だ。
我々が見た者は皆、巨人だった。我々はそこにネフィリムがいたのを見た。アナク人はネピリムの出身だ。私たちはまるで自分たちがイナゴのように感じ、彼らにもそう見えたに違いない(民数記13章32~33節)
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マールテン・ファン・ヘムスケルクによる「アダムとイブ」(1550年頃)アダムの左手は6本の指として描かれているトルコの遺跡に多く描かれた6本指の人物の謎 キョペグリ・テペが築いた文化とネフィリムを結びつけるオルタナティブ考古学の説はたくさんあり、6本指の人物が描かれているというニュースは、こうした説を裏づける証拠として受けとめられるに違いない。
トルコ、カラハン・テペ遺跡の6本指の人物の存在が、古代エイリアン説や天使ハイブリッド説の証拠だとまで言う必要はない。
多指症は実際、遺伝子の突然変異による症状であることはわかっているため、荒唐無稽な説を唱えるまでもない。とはいえ、この関連性は興味深い。
多指症は、家系の遺伝的特徴として継承される可能性があるため、多指症率の高い、遺伝的に異なるこうした集団が、現在、トルコで発掘されている文明を担った(そして、別の場所にその文明を広めることに貢献した)可能性はないのだろうか?
聖書やほかの物語、芸術作品に出てくる多指症は、こうした人たちの神話的な記憶というだけなのだろうか?
それとも、彼らの祖先が、ほかの集団と混じりあって存在し続けたということなのだろうか?
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もちろん、6本指を表わしたものは、作者の間違いだった可能性もある(解剖学的に正確でない親指をよけいな指として誤認したようなケース)。
こうした像の多くは、チャコ・キャニオンや、カラハン・テペに見られるように、意図的に指が6本ある人または生き物を表わしていると考えざるを得ない。
それは、多くの場合、もちろんシンボル的、神話的な単なる表現である可能性はある。
だが、多くの古代遺跡で比較的多く見つかるこうした像は、人類の文化が始まったときから、6本指の人たち、または生き物がなんらかの理由で崇められていたことを示しているようだ。
確かなことは言えないが、多指症文化については、注目する価値がある程度あるテーマのように思える。
作家のジム・ヴィエイラが、古代文明における多指症について包括的に紹介した以下の動画で見解を述べている。
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これを見てどう思うだろうか? あなたが学者なら、個々の断片をつなぎ合わせることができるかもしれない。ヴィエイラの意見すべてには賛成するわけではないが(動画で示される証拠も怪しい)、全体としてこのテーマは魅力的であることは確かだ。
ハイブリッド族や神々、超自然の存在についての説を唱えても、世間に真剣に受け止めてもらうのは難しい。
とはいえ、私は自分のことをメンタルすれすれの親善大使だと思いたいし、このばらばらの情報をとりまとめるつもりだ。
そこには、偶然の一致を遥かに超えたものがなにかあると思うからだ。この話を無理やり一時間も聞かされれば、どんな理性的な人でもなにかある、それがなにかはわからないが、確かになにかがあるような気がすると思うようになるのではないか
彼の講義からは、古代世界にはこの手の遺物が驚くほどたくさんあることがよくわかる。
References:In Search of Six-Fingered Men (and Women): Indicators of a lost civilization? / written by konohazuku / edited by / parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』
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