
タイの国立公園で、子象が排水溝に転落するという事故が発生した。救出に向かった獣医らは、子象の救出の妨げにならないようにと、興奮状態の母象に麻酔銃を打ち眠らせたが、子象を救出した後も母親の意識が戻らない。
そこで獣医らは母象の巨体に飛び乗りジャンプしながら懸命に心臓マッサージを行ったところ、意識が回復した。
その後子象と母象は、無事に森へ帰って行ったという。
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YouTube動画のタイトルを入力排水溝に落ちた子象の救出作戦 7月13日、タイ中央部カオヤイ国立公園で母親と一緒にいた子象が、雨で足を滑らせて道路脇の深さ2メートルの排水溝に転落した。
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子象は悲しそうな鳴き声を上げながら自力でよじ登ろうとするが、なかなか叶わない。心配した母象は動揺してその周囲を歩き回っている。
その姿を見た住民が公園事務所に通報した。スタッフや獣医らは、高所作業車や掘削機を用意して現場に到着した。
その前に興奮状態にある母象を落ち着かせなければ救助の妨げになってしまう。そこで、母象に麻酔銃を3回打った。
母象は眠りに落ちた者の、頭から突っ込むようにして体の半分が排水溝に落ちてしまった。だが、母親の姿が見えたおかげで、子ゾウは少し安心することができたようで、母乳を飲みはじめたという。
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子象を引き上げる前にまずは母象を先に引き上げなければならない。スタッフらはクレーンを使って、子供に覆いかぶ去った状態の母象をまず先に救助した。
その後、重機で排水溝の壁を壊し、子象は無事脱出することができた。
だが、子象が救出された後も、母親の意識が戻らない。倒れた時に頭を打ったことも関係しているのか、麻酔薬が聞きすぎたのか、すぐに目覚める様子はなかった。母象に心臓マッサージ 獣医らは、母象を覚醒させるために巨体を必死で押して心臓マッサージを施したが、母象の意識は回復しない。そこで、体の上に乗り、ジャンプして心肺蘇生を行った。Baby elephant pulled from Thailand manhole in dramatic rescuehttps://t.co/K3RrLvAJ3t pic.twitter.com/rqSo1vaBRC
— TODAY (@TODAYonline) July 14, 2022
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すると、倒れたままの母親の姿を見て不安を感じたのか、すでに助けられた子象が大きな声で悲しそうな鳴き声を上げ始めた。
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子象が母親にまとわりつく間も、獣医の1人は母親の体に上って立ったままジャンプするようにマッサージを続けると、ついに母象の意識が戻った。
救助チームと獣医はすぐにその場から離れ、遠巻きに2頭の様子を見守った。
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目覚めた母象は、傍に子象がいるのを見て安心したようだ。やがて、2頭は森へと戻って行った。
女性獣医は、「これまでに行った中で、最も記憶に残る救助の1つ」と、2頭を無事に救助できた喜びを口にした。
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Baby elephant rescued from Thailand manhole
References:Elephant and baby saved in dramatic rescue from manhole in Thailand | Thailand | The Guardian/ written by Scarlet / edited by / parumo
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