
1990年の夏、スコットランド、カルヴァインの近くで2人のハイキング客が謎めいた菱形の飛行物体の写真を撮影した。
「カルバイン写真(Calvine photo)」と知られるこの写真は、「史上最高のUFO写真の1つ」と伝えられながら、これまでずっと行方不明になっていた。
謎めいた事件ゆえに、さまざまな憶測や陰謀論も流れる中、このほど英国の研究者が、13年の調査の末、ついに行方不明だった写真を発見したそうだ。
最後のオリジナル写真は、英空軍の元報道官の手元にあったという。
1990年に撮影された鮮明なUFO写真の行方 1990年8月4日の夕刻、スコットランド、ハイランド地方にあるホテルに勤務していた料理人2人が、カルヴァイン近くの丘で散歩をしていた。
彼らはそこで巨大な菱形の飛行物体が、音もなく空を移動する姿を目撃してしまった。
恐ろしくなって近くの林に逃げ込み、身を潜めていると、谷からジェット機がやってきて飛行物体の周囲を旋回し始めた。
2人は、この時の様子をカメラに収め、地元デイリー・レコード紙に持ち込んだ。だがそれを受け取った同紙の編集者は、なぜか写真を当時英空軍の報道官だったクレイグ・リンゼイ氏に渡してしまった。
リンゼイ氏は写真をロンドンの国防省に提出すると、さらにネガも入手するよう命じられたので、これに従いデイリー・レコード紙からネガを回収し、国防省へ送った。
これ以降写真は行方知れずになってしまった。
[動画を見る]
元空軍の担当者が所持していたことが判明 消えた写真の足取りを追っていたのが、英国国立公文書館の元キュレーターで、現在シェフィールド・ハラム大学で教鞭をとるデビッド・クラーク氏だ。
同氏は13年にわたる調査の末、オリジナルの写真が例の報道官の手元にあることを突き止めた。リンゼイ氏はこの謎めいた写真について誰かが問い合わせてくることを待っていたという。
今回公開されたのは、6枚あるとされるカルヴァイン写真の1枚。そこには菱形の飛行物体とその背後を飛ぶ飛行機がくっきりと写し出されている。
[画像を見る]
1990年8月に撮影されたオリジナルをコピーした1枚。カルヴァイン写真は撮影から32年間行方不明になっていた/SHEFFIELD HALLAM UNIVERSITY/CRAIG LINDSA
史上最高のUFO写真との評価もあるカルヴァイン写真が一般に公開されたのは初のことだ。
クラーク氏によると、事件から30年が経過した現在、これに関連する情報が普通に公開されていてもおかしくはないという。しかし撮影者とされる料理人の身元は、プライバシーの問題から2072年まで公開されないだろうとのことだ。菱形の飛行物体の正体は? はっきりと写っている謎の飛行物体は何なのだろうか?
クラーク氏が大学の写真の専門家に調査を依頼したところ、少なくとも加工された形跡がないことだけは確かめられている。写真が本物であることだけは間違いないようだ。
だからといって、飛行物体の起源が地球外と決まったわけではない。
クラーク氏は「残念だが、どこかの銀河からやってきた謎の宇宙船とは思っていない」と、デイリー・メール紙で述べている。
クラーク氏の考えでは、謎の飛行物体はどこかの国が開発していた当時最新鋭の航空機だろうという。
たとえば1980年代、米国が極秘裏に偵察機「オーロラ」を開発しているという噂があったことを、クラーク氏は指摘する。
ただし、これはあくまで噂で、開発計画の存在は確認されていないし、米政府もそれを否定している。
[動画を見る]
また手の込んだ悪戯である可能性も完全には否定できないという。
例えば、これほど騒ぎになっているのに、撮影者が名乗り出てこないのは、不思議と言えば不思議だ。
クラーク氏が写真について語る目的は、撮影者や状況について詳しく知る人物が現れて、カルヴァイン写真にまつわる謎を説明してもらいたいからだそうだ。
References:The Calvine Photo: The world’s ‘best ever’ UFO image has been uncovered after 30 years in secret | 7NEWS / written by hiroching / edited by / parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』
「カルバイン写真(Calvine photo)」と知られるこの写真は、「史上最高のUFO写真の1つ」と伝えられながら、これまでずっと行方不明になっていた。
謎めいた事件ゆえに、さまざまな憶測や陰謀論も流れる中、このほど英国の研究者が、13年の調査の末、ついに行方不明だった写真を発見したそうだ。
最後のオリジナル写真は、英空軍の元報道官の手元にあったという。
1990年に撮影された鮮明なUFO写真の行方 1990年8月4日の夕刻、スコットランド、ハイランド地方にあるホテルに勤務していた料理人2人が、カルヴァイン近くの丘で散歩をしていた。
彼らはそこで巨大な菱形の飛行物体が、音もなく空を移動する姿を目撃してしまった。
恐ろしくなって近くの林に逃げ込み、身を潜めていると、谷からジェット機がやってきて飛行物体の周囲を旋回し始めた。
2人は、この時の様子をカメラに収め、地元デイリー・レコード紙に持ち込んだ。だがそれを受け取った同紙の編集者は、なぜか写真を当時英空軍の報道官だったクレイグ・リンゼイ氏に渡してしまった。
リンゼイ氏は写真をロンドンの国防省に提出すると、さらにネガも入手するよう命じられたので、これに従いデイリー・レコード紙からネガを回収し、国防省へ送った。
これ以降写真は行方知れずになってしまった。
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元空軍の担当者が所持していたことが判明 消えた写真の足取りを追っていたのが、英国国立公文書館の元キュレーターで、現在シェフィールド・ハラム大学で教鞭をとるデビッド・クラーク氏だ。
同氏は13年にわたる調査の末、オリジナルの写真が例の報道官の手元にあることを突き止めた。リンゼイ氏はこの謎めいた写真について誰かが問い合わせてくることを待っていたという。
今回公開されたのは、6枚あるとされるカルヴァイン写真の1枚。そこには菱形の飛行物体とその背後を飛ぶ飛行機がくっきりと写し出されている。
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1990年8月に撮影されたオリジナルをコピーした1枚。カルヴァイン写真は撮影から32年間行方不明になっていた/SHEFFIELD HALLAM UNIVERSITY/CRAIG LINDSA
史上最高のUFO写真との評価もあるカルヴァイン写真が一般に公開されたのは初のことだ。
クラーク氏によると、事件から30年が経過した現在、これに関連する情報が普通に公開されていてもおかしくはないという。しかし撮影者とされる料理人の身元は、プライバシーの問題から2072年まで公開されないだろうとのことだ。菱形の飛行物体の正体は? はっきりと写っている謎の飛行物体は何なのだろうか?
クラーク氏が大学の写真の専門家に調査を依頼したところ、少なくとも加工された形跡がないことだけは確かめられている。写真が本物であることだけは間違いないようだ。
だからといって、飛行物体の起源が地球外と決まったわけではない。
クラーク氏は「残念だが、どこかの銀河からやってきた謎の宇宙船とは思っていない」と、デイリー・メール紙で述べている。
クラーク氏の考えでは、謎の飛行物体はどこかの国が開発していた当時最新鋭の航空機だろうという。
たとえば1980年代、米国が極秘裏に偵察機「オーロラ」を開発しているという噂があったことを、クラーク氏は指摘する。
ただし、これはあくまで噂で、開発計画の存在は確認されていないし、米政府もそれを否定している。
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また手の込んだ悪戯である可能性も完全には否定できないという。
例えば、これほど騒ぎになっているのに、撮影者が名乗り出てこないのは、不思議と言えば不思議だ。
クラーク氏が写真について語る目的は、撮影者や状況について詳しく知る人物が現れて、カルヴァイン写真にまつわる謎を説明してもらいたいからだそうだ。
References:The Calvine Photo: The world’s ‘best ever’ UFO image has been uncovered after 30 years in secret | 7NEWS / written by hiroching / edited by / parumo
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