タイムトラベラー?1938年の映像に携帯電話で話しているっぽい女性の姿を確認
 1938年に撮影されたという映像に、タイムトラベラー疑惑が浮上した。

 まだ携帯電話がなかった時代だが、群衆の中の1人の女性が携帯電話らしきものを耳に当て、それに向かって話しているように見えるのだ。


 ネット上では様々な憶測が飛び交った。
 果たして女性は本当にタイムトラベラーなのだろうか?

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Massena Time Traveler Cell Phone 19381938年の白黒映像に携帯電話で話しながら歩く女性? 2013年にウェブサイト上に初めて出たとされるこの白黒映像は、1938年のものだ。

 工場のような建物から出てくる集団の中の1人の女性が、黒っぽいものを片手に持って耳に当てている。その女性は、歩きながら笑顔で何かを話しているようにも見える。

 携帯電話のないこの時代、女性が持っているものが携帯電話だとしたら、この女性はタイムトラベラー、とでもいうのだろうか?

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 携帯電話の構想は、電話機が考案されてまもないころからあったそうだが、車載電話機を経て、接続が完全自動化された無線電話回線サービスは1950年代だと言われている。

 実際この映像を見たネットーユーザーらからタイムトラベラー疑惑が浮上した。

 だがその後、この映像の真実が明らかとなる。開発された無線電話の実験だった!?  種明かしをしたのは、プラネットチェック(Planetcheck)というチャンネルを持っていたユーチューバーだ。

 映像の女性は、ガーチュード・ジョーンズと呼ばれる彼の曾祖母だという。

 プラネットチェックさんによると、このデバイスはアメリカ・マサチューセッツ州レオミンスターに工場を持つ巨大産業デュポン社によって開発された実験的な無線電話だったということだ。
曾祖母はこの時17 歳でした。私は、曾祖母にこのビデオについて尋ねましたが、彼女ははっきりと覚えていました。


当時、デュポンは工場に電話通信セクションを持っていたそうです。工場では、無線電話の実験をしていました。曾祖母と他の5 人の女性は、この無線電話を 1 週間テストするために与えられました。

曾祖母は、別の無線電話を持っている科学者の 1 人と話していたということです。その科学者は、曾祖母が通り過ぎるときに右側にいます。


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絵画でも携帯電話系タイムトラベラー疑惑が ちなみに、過去にカラパイアでも紹介しているが、フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラーの1860 年代の絵画にも、タイムトラベラー疑惑が出た。

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 花を持ってうずくまっている男性と、携帯電話らしきものをじっと見つめている女性が描かれているのだ。

 グラスゴーの元政府職員ピーター・ラッセル氏は、このように語っている。
1850 年または 1860 年には、全ての視聴者は、少女が夢中になっている物が賛美歌または祈りの本として認識していました。

今日では、「スマートフォンでソーシャルメディアに夢中になっている10 代の少女」という、そのシーンとの類似性を見逃すことはできず、スマホか!?タイムトラベラーか!?などと注目を集めたのでしょう。

最も印象的なのは、テクノロジーの変化が絵画の解釈をどれだけ変える結果になったのか、ということです。
 ということで、もしいたら夢かロマンかディストピアをはこんできてくれるタイムトラベラーだが、そう簡単には見つからないのかもしれない。


References:Footage from 1938 shows woman using a mobile phone / written by Scarlet / edited by / parumo

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