「世界一の肥満児」と呼ばれたインドネシアの少年の今
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 インドネシア西ジャワ州に、かつて「世界一の肥満児」と呼ばれた少年がいる。

 少年の名は、アリヤ・ペルマナ君。
現在16歳だ。アリヤ君が最初にメディアで大きく注目されたのは、2016年のことだ。当時10歳のアリヤ君は、体重が190kgを超える巨体だった。

 しかし、パーソナルトレーナーのもと、アリヤ君は減量に成功。食事制限と適度な運動を維持している今、見違えるほど変身した。

世界一の肥満児と呼ばれたインドネシアの少年 インドネシア・西ジャワ州カラワンの村に住むアリヤ・ペルマナ君(16歳)は、「世界一の肥満児」として、2016年にメディアで注目を集めた。

 父アデ・ソマントリさんと母ロカヤーさんの間に生まれたアリヤ君は、出生時は3700gとごく普通の体重で、5歳までは標準体重を保っていたという。

 しかし、息子かわいさゆえに、ロカヤーさんはアリヤ君が大好きなスイーツや揚げ物、脂っこい食事を好きなだけ与え続けた。

 すると、アリヤ君の食欲はどんどん増え、9歳になる頃には体重が127kgになり、10歳の時には190kgを超える巨体になってしまった。

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World's Fattest Boy Walks To School As Part Of New Regime

 あまりに肥満体のため呼吸をするのも大変で、友達と走りまわることもプールで泳ぐこともできない。

 巨体では家の風呂は使えず、外のプールで体を洗う毎日を送っていた。

 そんなアリヤ君の日常がメディアで注目されると、アリヤ君の両親は我が子を肥満体にした親として批判を受けるようになった。


 当時、いくつものメディアに引っ張りだこ状態だったアリヤ君は、地元も海外でもすっかり有名に。

 しかし、多くの人から健康状態を懸念する声が寄せられ、自身も肥満で居続けることは命に危険が及ぶことを知った。そこでアリヤ君は、減量する決心をした。

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I Used To Be The Fattest Boy In The World胃の手術を受け、減量生活を継続 2017年4月、アリヤ君はスリーブ状胃切除術を受けた。

 これは、食欲を抑え満腹感を持続できることを目的として、巨大になった胃袋をバナナ型に切除する手術だ。[画像を見る]  手術の後は食生活を改善し、適度な運動をするようになったアリヤ君。すると、2018年には83kgも体重が落ちた。

 更に、2020年には110kgの減量に成功した。[画像を見る]  アリヤ君の減量の背景には、有名なセレブパーソナル・トレーナーのアデ・ライさんのサポートがあった。

 2016 年に初めてアリヤ君と会ったアデさんは、全力でサポートを決心し、本来スポーツが好きなアリヤ君がまたサッカーができるようにと、両親に健全な食生活の重要性とサポートの仕方を説いた。

 そして、アデさんの指導のもと、トレーニングと食事制限を継続したアリヤ君は、見違える変化を遂げた。
アリヤ君は、今や希望の象徴です。
肥満の人は、『アリヤ君でさえ痩せられるのだから、自分も頑張らなきゃ!』と言って減量に励んでいますよ。(アデさん)


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'World’s Heaviest Kid' Has Saggy Skin Surgery | TRULY現在は体重が87kgになったアリヤ君 2020年7月、アリヤ君は腕のたるんだ皮膚の切開手術を受けた。2回目の手術が予定されていたが、コロナのために延期になっているという。

 だが、今もアリヤ君は規則正しい食生活と適度な運動を継続していて、現在の体重は87kgになったそうだ。

 インドネシア国会議員のデディ・ムルヤディさんは、アリヤ君が肥満だった頃を知っているが、今回久しぶりに会い、「すっかりハンサムになったね!」と、その変身ぶりに驚きの声をあげた。[画像を見る]  両親は、このように気持ちを語った。
忍耐強く息子を指導し続けてくれるアデさんには、とても感謝しているし、日々減量に向けて努力している息子を、とても誇りに思います。


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image credit:foodinhands/Instagram

 アリヤくんは、もう世界一の肥満児ではない。今は、痩せることにとても前向きだ。今後も、頑張って減量を続けていくとアリヤ君は話している。

References:World's fattest boy undergoes incredible transformation and is now unrecognisable/ written by Scarlet / edited by / parumo

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