
先月、地球に最接近した火星も、赤っぽい輝きを放ちながら月と寄り添いながら夜空を彩ってくれている。
毎月空を見上げるきっかけを与えてくれる満月。宇宙から発せられる神秘のパワーでリフレッシュタイムだ。
1月の満月はウルフムーン、今はなきニホンオオカミに思いを寄せて アメリカの先住民たちが作った「The Old Farmer’s Almanac」という農業暦によると、1月の満月は「ウルフムーン」と呼ばれている。
当時はまだ、北米大陸にたくさんのオオカミたちがいた。寒さの厳しいこの時期、オオカミたちは群れからはぐれた仲間を呼び戻すため、頻繁に遠吠えをしていたそうだ。
群れで社会的生活を送っていたオオカミには、人間と同じような感情があり、仲間を思う気持ちがある。一緒に狩りをし、寄り添って暖がとれるよう、遠吠えでコミュニケーションをとっているのだ。
日本の固有種、ニホンオオカミは悲しいことに絶滅してしまったが、1月の満月を見ながら、オオカミたちに思いを馳せてみるのも悪くないかもしれない。
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photo by Pixabay
満月の見方
満月の最大:1月7日(土)午前8時08分今回の満月の最大は1月7日(土)午前8時08分となる。太陽はすでに昇ってしまっているので、前日の6日の日没後か、7日の日没後ならよく見えるだろう。
鑑賞に適した日時:1月6日の日没後、1月7日の日没後
月は東の空から昇り、西の空へと沈んでいく。
月の出入り時間は地域によって若干異なるので以下のサイトで地名と日時を選択して「計算」を押すと確認することができる。
月の出月の入り(日本地名選択) - 高精度計算サイト
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月の近くで赤く輝く火星にも注目 先月地球に最接近を果たした火星は、1月上旬、日の入りから1時間ほどたち空が暗くなった頃、東の空から赤く輝いて見える。
さらに火星の近くにはオレンジ色をしたおうし座の1等星アルデバランも見えてくる。赤っぽい2つの星が双子のように近くで輝いているのを見つけることができたら、何かいいことありそうだ。
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image credit:国立天文台
他にも、宵の空には金星、土星、木星が見え、それぞれに月が近づく様子を観察することができる。
1月22日から23日にかけては日の入り後の西の低空で、金星と土星が接近する様子が観察できるし、下旬には、夜明け前の空で30日に西方最大離角となる水星が見つけやすくなる。
地球ではいろんなことが起きていて、中には悲しすぎて心穏やかじゃないこともあるけれど、空を見上げれば、いつもと変わらない星々が我々をいつもと同じように照らしていてくれる。
その事実を胸に、来月必ずやってくる満月まで、星のシャワーで英気をもらおう。
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written by parumo
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