地球と同サイズの太陽系外惑星を発見。地球外生命発見の可能性も
 天文学的に見れば、太陽系からさほど遠くない恒星で、ハビタブルゾーンに位置する地球に似た惑星が発見されたそうだ。

 「ウォルフ1069b(Wolf 1069b)」と呼ばれる惑星の位置は、液体の水があってもおかしくないところだ。
今後の調査で地球外生命体の痕跡が見つかる可能性もあると期待されている。

 この研究は、『Astronomy & Astrophysics』(2022年12月30日付)に掲載された。

地球にとても良く似た太陽系外惑星 地球と似た生命が存在できる天文学上の領域「ハビタブルゾーン」内で太陽系外惑星が発見されたというニュースはそれほど珍しくなくなったが、それでも「ウォルフ1069b(Wolf 1069b)」は注目すべき惑星だ。

 これまで5000個以上の太陽系外惑星が発見されてきたが、地球2個分より小さな惑星はほんの一握り。それらのうち主星のハビタブルゾーンを公転する惑星は、ほんの10数個だけでしかない。

 「ウォルフ1069b」が特別なのは、そんな数少ない地球とほぼ同サイズで、岩石惑星だからだ。

 それが発見されたのは、太陽系からはくちょう座の方向に31光年離れたところにある赤色矮星「ウォルフ1069」においてだ。

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赤色矮星「ウォルフ1069」 / image credit:NASA

 その揺れを分析したところ、ほぼ地球と同じサイズであることが判明。ただし1年はずっと短く、地球と太陽の距離の15分の1のところを15.6日周期で公転している。

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地球質量の惑星を宿す赤色矮星の太陽系外惑星を3つ比較したイラスト。緑色のリングはそれぞれのハビタブルゾーンを示す / image credit:MPIA graphics department/J. Neidel地球外生命発見の可能性は? では生命の発見が期待できるかというと、今のところは不明だ。

 1つわかるのは、ウォルフ1069bは地球ほど快適ではなさそうということだ。
主星から受ける光は、地球が太陽から受ける量の65パーセントでしかない。だから、地表はかなり低温だと思われる。

 仮にウォルフ1069bが大気のない剥き出しの岩石なのだとすると、地表の温度はマイナス22度程度と推測される。

 だがもし地球のような大気があれば、12度くらいにはなるかもしれない。これなら生物にとって涼しく快適だろう。

 大気があれば、主星が放出する強烈な放射線からも守られているかもしれない。

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地球のような大気を想定した、ウルフ1069bの表面温度分布のシミュレーション。温度はケルビン(K)で表示。273.15 K は 0 ℃に相当する。赤い線の内側にある惑星表面では、液体の水が存在する可能性があ / image credit:Kossakowski et al. (2023) / MPIA

 とは言え、ウォルフ1069bに大気があるかどうか今のところわからない。

 赤色矮星は太陽よりも低温なため、そのハビタブルゾーンはかなり星の近くにある。

 するとそこにある惑星は強力なエックス線やフレアなどをモロに浴びることになるため、生命にとっては厳しい環境になるだろう。


 しかもウォルフ1069bは恒星に潮汐ロックしている。つまり地球の月のように、いつも同じ面を恒星に向けているのだ。これはこの惑星で生物が存在できるのは、昼側だけということだ。

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生命探査計画も それでも研究チームは前向きだ。

 この研究の共著者であるマックス・プランク天文学研究所のレモ・バーン氏は、
コンピュータ・シミュレーションからは、ウルフ1069のような低質量星周囲で進化する惑星系のうち5パーセントは、いずれ単一の検出可能な惑星を持つようになるだろうことが示されています
 と、プレスリリースで述べている。

 それだけあれば、どこかには地球外生命がいると希望を持つことができるだろう。

 また今回のウォルフ1069bも生命がいないと決まったわけではない。31光年という距離は、近所と言えるほど近いわけではないが、絶対に乗り越えられない距離ではない。

 あと10年もすれば、そうした距離にある惑星のバイオシグネチャー(生命の痕跡)を検出する技術も開発されるかもしれない。研究チームはそれまでもっと魅力的な候補を探し続けるそうだ。

References:A nearby potentially habitable Earth-mass exoplanet | Max Planck Institute for Astronomy / Scientists Find Nearby Planet the Same Size of Earth, Plan to Search It for Life / written by hiroching / edited by / parumo

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