江戸時代から生きとったんかい!推定年齢214歳の貝が発見される
image credit:Gulf Specimen Marine Lab/Facebook

 サメやカメなど水中には長寿な生物がいるが、貝もその1つだ。アメリカのフロリダ沖で、人間をはるかに超えるご長寿の貝が発見された。


 食用の2枚貝で、通常は北米の大西洋側に分布し、フロリダ沖ではめったに見られないという。

 発見者が研究者に渡したところ、214歳と推定された。その後この貝はメキシコ湾に戻された。

フロリダ沖では珍しい二枚貝を発見 2月の半ば、ブレイン・パーカーさんはフロリダ州北部フランクリン郡セントジェームズ島のアリゲーターポイントで、クラムチャウダーを作るために貝を拾い集めていた。

 その時、日本では海ホンビノスガイとも呼ばれるアイスランドガイ(Arctica islandica)を発見。

 フロリダ州沖で発見されるのは珍しいため、パーカーさんは手に取った食用の二枚貝を見て、「もしかしたらこの貝はかなり特別かもしれない」と思い、食べるのを思いとどまった。

 その後、パーカーさんは貝をパナセアの湾岸標本海洋研究所に持ち込み、研究者に手渡した。

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貝は推定年齢214歳と判明 研究者らが貝を調べたところ、パーカーさんが発見したアイスランドガイは、重さが約1.2kg、大きさが15cmほどあった。

 通常のアイスランドガイは、重さ230gほど、大きさ10cmほどだそうで、それよりもはるかに大きいことがわかった。

 さらにすごいのは、その年齢だ。この貝の推定年齢が214歳だそうで、日本だと江戸幕府、徳川家斉将軍の時代から生きていたことになる。

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 専門家によると、貝の殻に交互に光る帯があり、これがエイブラハム・リンカーンが生まれた年と同じ1809 年に生まれたことを示しているという。


 ということで、パーカーさんは貝をエイバー・クラム・リンカーンと名付けた。

 リンカーンは、記録上で 4 番目に古いアイスランドガイだと考えられている。

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 過去最古とされるアイスランドガイは、2007 年にアイスランドの沖合で発見された「明(ミン)」で、推定年齢が507 歳と判断されている。

 その後、このまま保管してもきっと飼育下ではうまく生きられないだろうというパーカーさんと研究者の考えによって、リンカーンはメキシコ湾に戻されたということだ。

 なお、今回発見された貝はアイスランドガイではなく、Mercenaria campechiensisである可能性もFacebookのコメント欄で指摘されている。

追記(2023/03/06)貝の名称を訂正して再送します。 

References:Quahog clam found off Florida coast believed to be 214 years old | Coast to Coast AM/ written by Scarlet / edited by parumo

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