世界が注目する日本のマンホール。その作り方動画が話題に
 もはや設備というよりアメージングなアートだよ!道端にこれほど綺麗でカラフルで凝ったものがあるなんて!しかも行くだけで見れるんだぜ…と海外勢をざわつかせるマンホールの蓋の作り方ネットで話題になっている。

 かねてから国内の愛好家を惹きつけるレアものや長野県の北斗の拳みたいなご当地ものはもちろん、全国で展開中のポケモンの絵が描かれたマンホールの蓋「ポケふた」人気も相まって製造に着目するユーザーも増えてるもよう。


 日本のマニアのみならず、グローバルなランドマークの塊みたいなデザインマンホール。蓋が出来上がるまでのプロセスを我々も基礎知識として学んでおこうそうしよう。

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まるで道路上の芸術作品!マンホールを大量生産するプロセス。日本のマンホール工場海外メディアも注目。日本企業のマンホールの蓋の製造工程
YouTube チャンネル プロセスXが日本の鋳物工場に潜入。自動化と芸術性を駆使したカラフルでストーリー性あるマンホールの蓋の製造プロセスを記録した。

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 工程はまず金属を溶かして型に流し込み、やすりをかける。それを冷やした後に、表面に保護膜を施してから手作業で色付けする。
 海外サイトで紹介された動画は、日本の YouTubeチャンネル プロセスX が公開したもの。福岡県を拠点とする日本の企業、日之出水道機器株式会社での製造過程だ。

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 英語のタイトルは「Amazing art work on the street! Manhole mass production process.Japanese Manhole cover」親切な多言語対応字幕付きなので誰もが楽しめる。仕上げも着色も手作業!マンホールの蓋ができるまで さっそくマンホールの蓋作りを見てみよう
 場所は日之出水道機器株式会社の佐賀工場だ

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 最初は材料となる鉄のスクラップを溶解する作業

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 次に母型(おもがた)というマンホールと蓋と同形の型の組立て

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 それに砂を流し入れ、2枚1組の砂型(鋳型)を作る

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 できた砂型を組み合わせたら
 その隙間に溶かした鉄を流し込む(注湯)

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 冷え固まったら砂型をこわして中身を取り出し

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 ブラスト処理で残りの砂をきれいに落とす

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 その後は不要な部分を削ったり研磨する仕上げの工程へ
 まずロボットたちが手際よくおおまかな作業を担当

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 そしてロボットにはできない人間による細部の手作業
 職人が1枚ずつ確認して仕上げてゆく

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 終わると今度は洗浄からの電着工程
 塗料入りの水の中に入れ電流を流し黒色にする

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 また洗浄して乾燥させたらいよいよ着色作業だ
 標示と呼ばれる作業らしいぞ

 よく混ぜた塗料をボトルに詰めたら

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 蓋のくぼみに注いでゆく

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 なるほどてっきり印刷とかだと思ったら
 一人ひとりが手作業で丁寧に色をつけているんだね

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 塗り間違えが起きないよう
 見本と比べて入念に色を付けるシーンも

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 塗り終えた蓋の絵柄の一つ
 なんとこちらは消火栓用

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 纏(まとい)がモチーフの粋なデザインは
 広島県尾道市のデザインマンホールだ

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 これで終わりと思いきや次は組み立てと包装へ
 金具をつけてぴっちり包装
 ここまでが一連の作業なんだね

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ゲリラ豪雨でも安心。
蓋が浮かない工夫も 一方こちらは製品の安全対策?
 浮き上がり実験のシーンへ

 すぐそこまで水が満ちてる穴
 入口に何やら器具めいたものがみえるが、そこに蓋を乗せてセット

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 すると…

 いきなり水が大噴出!
 でも待てよ
 相当な勢いなのに蓋が外れないってすごくない?

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 よく見ると蓋そのものはほぼ不動
 水圧をうまく逃がしてるのかな?

 でもって水圧が下がってきたら車の通過も可能
 もちろん蓋が落ちるようなこともない

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 ゲリラ豪雨でもたまに見かけるあれ。大雨で下水があふれた時とかにマンホールがズレたり浮き上がってくるあの現象も、この蓋なら未然に防げて安心だ。なんとおしゃれな蓋なんだ!海外では「ポケふた」も話題に ちなみに海外掲示板Redditでは、2か月前にポケットモンスターのエンテイのポケふたが話題になったばかり。投稿者 u/ERIpg さんが奈良県斑鳩町で撮影したそうだよ。

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この件に関する海外の反応は...
・自慢かよ?って確かにこの手のおしゃれなマンホールの蓋、こっちにはありそうでないもん。いいなあ!

・盗難が多いアメリカだとこうはいかない。

・しかもこれ、切手みたいなコレクションがあって全種類見に行ったら自慢できるんだよ。

・みんなも知ってる通り本物のマンホールの蓋だからね。別に覆われてもいないから現地に行けばすぐ見れる。本当に凝ったデザインだよね。自分が住んでる沖縄にもいくつかあってすごくきれいだよ!

・すぐに見れるなんてありがたい!てか、実物を直に眺められるならたとえカバーの1枚や2枚はずす手間があったって全然OK。

・この中に入る人は通行料とか取られそう。


・中にエンティが住んでても驚かない。
 てなわけでデザインマンホールは海外でも大評判。一つひとつ手作業の工程があったり品質も見た目もガチでクオリティ高し。つい全国制覇したくなるのも納得だ。

 治安も良くて道もきれいな日本ならではの見どころとして外国からの観光客の間でもさらなるマニアが出てきそうだね。

追記:(2023/03/09)本文を一部訂正して再送します。
References:laughingsquid / youtubeなど /written by D/ edited by parumo

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