イギリスで「最も汚い車コンテスト」に優勝した女性の車。運転手以外どこに乗れと?
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 イギリスではなぜか「最も汚い」を競うことが好きなようで、毎年、自分の部屋の中の汚さを競う「汚部屋コンテスト」なるものが開催されているが、車バージョンもあったようだ。

 実際にイギリスは、日本に比べて路上も汚いし、バスや電車など公共の乗り物ですら、汚れが目立つものが多い。
汚いことをあまり気にしない文化なのかもしれない。

 今年イギリスで開催された「最も汚い車コンテスト」の優勝者が発表になったのだが、とにかくその車の中身とやらを、見てみようじゃないか。

イギリスで最も汚い車コンテストが開催 優勝することが名誉なのかどうかはちょっとよくわからないが、イギリスで「最も汚い車コンテスト」が開催され、エセックス州在住の60歳の女性が見事優勝に輝いた。

 このユニークな全国コンテストの主催者は、車両サービスを提供する ATS ユーロマスターだ。

 コンテストを開催するやいなや、イギリス全土のドライバーたちが、足の踏み場もない、乱雑に散らばった自分の車の衝撃的な写真を投稿した。

 リンディ・ウィンシップさんは、人を乗せられないほどゴミが積まれている愛車サーブの写真を投稿して見事優勝した。その写真を見るとかなり荒れ放題だ。

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 自身でさえも、ゴミが積み上げられてめちゃくちゃになっている車を「墓場」と呼んでいるというから、汚れている自覚はあるようだ。

 だが、片づけるのではなく、ゴミを満載した自分の車のが「イギリスで最も汚い車コンテスト」で優勝することができると常に考えていたというから、さすが汚れを気にしないイギリス人だ。車内にはあらゆるものが山積みされている シェアされた写真には、ゴミ以外にも衣服や道具、ほうき、さらには廃棄されたコンピューターのキーボードのようなものや食品の包装紙、くしゃくしゃになったレシートなどが、私物といっしょに積み上げられている。

 リンディさんの場合、一度家から持ち出したものを車の中に放置することが多いようだ。
片付けが必要なもの、または農場の周りの掃除や修理のためにどこかに運ばれた道具なんかはすべて、車の中に放り込んでしまいます。


夫の場合は、スナック菓子や飲み物を車内に放置します。
 さらに彼女はこう付け加えた。
たとえば、夫が探している道具が見つからないときは、私はいつも「多分墓場(車)にあるんじゃない?」って言うんです。

それで、夫は物が積み上げられた車で必要な道具を探すんですけど、それによってより一層車内がめちゃくちゃになっちゃうんです!

すべての物が放置されたままの車内を掃除するのは大変だから、夫には少なくとも数日前に事前報告しておかなくちゃいけません。
 リンディさんいわく、めちゃくちゃになっているのは後部座席だけで、前部座席には埃と数個の石しかないそうだ。あくまでも自己申告だが。

 しかし、それはそれで誰かを乗せるには不適切だろう。だから結局、リンディさんの車には誰も乗せられない。コンテスト応募者の車内も驚くべき状況だった このコンテストに参加した他のドライバーの車も、なかなかの汚れ具合だったようだ。

 というかきれい好きで几帳面じゃない人でも、ダストアレルギーとかダニとか、ゴキ先輩とか、様々な心配をしてしまう人はきっと多いはずだと思うんだけどどうだろう?

 ATS ユーロマスターが公開した画像によると、アマゾンの小包や使用済みのフェイスマスク、子供用のおもちゃ、毛布の膨大な山など、なぜ車内にあるのか?というようなものが所狭しと積まれている様子が明らかになっている。

 こちらは、スコットランドに住むレイチェルさん(38歳)の車内。

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 エセックス在住メルさん(57歳)の車内。


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 ノース・ヨークシャー州の住むヘレンさん(48歳)は、車内で生活しているのだろうか?

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 ウィルトシャー州のレイチェルさん(38歳)の車内もかなりの荒れ放題だ。

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車内の汚れが交通事故につながるという意識を高めるコンテスト このコンテストは、車両が汚れていることの危険性についての意識を高めることを目的として企画されたものだ。

 車内を汚なくしているからといって、特に車の所有者に罰金が科せられるということはないが、警察官が物で溢れている車内を見て、ドライバーの視界を妨げるとみなした場合には、MOT(車検)の不合格や罰金さえも科せられる可能性があるという。

 車内のゴミが多すぎると、運転時に十分な注意を怠ってしまう可能性があるからだ。そう判断されたときには、ペナルティと減点が科せられることも大いにあるということだ。

 ATS ユーロマスターのテクニカル トレーニング マネージャー、ポール・メイナード氏は次のようにコメントしている。
多くのドライバーは、自分の車が決してきれいではなく、散らかっていることを素直に認めています。

このコンテストでは、多くのドライバーに車の状態を見直させ、それが引き起こす可能性のある危険性について、彼らに考えさせてくれることを願っています。

窓やミラーからドライバーの視界が妨げられる可能性があるだけでなく、ドライバーが急ブレーキをかける必要がある場合、積み上げられたアイテムが前方に移動し、車のペダルやステアリングに挟まることもあります。


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 車内に物が積み上げられていて汚いと、事故にも繋がりかねない。その場合は「危険運転」とみなされ、100ポンド(約18000円)の罰金が科せられることになるという。

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あらゆる種類の過度の混乱も、MOT不合格の原因となる可能性があります。


車が非常に汚れている場合、車内の顧客の所有物により試験官がテスト可能な項目を評価できないため、ドライバーは技術者によってMOTの実施さえ拒否される可能性があるということです。
 家も車も綺麗にするにこしたことはない、ということだろう。

 コンテストは6月11日に終了し、優勝者のリンディさんには、200ポンド(約37,000円)の Amazon クーポンがATSユーロマスターから贈呈された。

 が、リンディさんが、Amazonのクーポンで車内を綺麗にする清掃用品を購入するかどうかは不明だ。

References:'I've got UK's messiest car – there's so much rubbish I can't take passengers'/ written by Scarlet / edited by parumo

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