夏休みの工作にアリかも!フラペチーノの蓋を利用して、金魚の3D風映像を作る方法
 視覚トリックの一つ、ペッパーズ・ゴースト(Pepper's Ghost illusion)をご存じだろうか?

 疑似ホログラムとも呼ばれるその仕掛けは、映像を透明な板に投影することで3D映像のような立体感を演出するテクニックで、ホログラムのように見える。

 そんな近未来風イリュージョンを、スターバックスのフラペチーノの容器の蓋などのプラスチックとスマホですぐに作る方法が紹介されていた。


 ほんの1分足らずの動画で紹介されている、ごく簡単な金魚の立体トリックは、子供の夏休みの工作とかにどうだろう?今の小学校ではほとんどタブレットとかが導入されてるっていうし。

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Pepper's Ghost with Snack Packagingフラペチーノの容器の蓋でできるペッパーズ・ゴースト 今回ペッパーズ・ゴーストの作りかたを教えてくれるのは、アメリカのサンフランシスコに拠点を置くアーティストのジョシュア・エリングソンさんだ。

 まず用意するのはスターバックスのフラペチーノ。そのドーム型の蓋とプラスチック容器の平らで透明な蓋を使う。

 フラペチーノじゃなくても、同様の容器が入手できるのならそれでOKだ。

 エリングソンさんは好きなフラペチーノとクッキーの容器を用意。あと必要なのは紙とペンとハサミ、透明なテープ、それからスマホだ。エリングソンさん流ペッパーズ・ゴーストの作り方 まずフラペチーノのカップの蓋を外して良く洗い

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 クッキーの容器の蓋を切り取っておく。
 次にフラペチーノの蓋を紙の上に立て、その断面の型を取る。

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 切り抜いた型をいったん蓋の中に入れ、斜めにあててサイズをみる。

 この透明な板が疑似ホログラム像を映し出す仕掛けになるのだが、最初のはいまいち合わなかったようだ。でも2回目に作った型はばっちり!

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 その型を切り取った蓋に乗せペンで輪郭をなぞり切り抜く。

 できた透明板を蓋に入れ、斜めになるようテープでつけたら工作終了。

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 あとはスマホで金魚の動画を再生して置き、上に蓋を乗せる。蓋の一部をスマホから少し前に出して傾けてるのは角度の微調整のためらしい。

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 すると…
 動画の金魚がまるで三次元像風に!
 仕上げに周囲を暗くすると立体感も倍増。一瞬にして近未来めいた光景に引き込まれる。

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 ほらできた!って感じで残りのフラペチーノに手を伸ばし、ひと息つくエリングソンさん。ここからおいしいクッキーとクールな観賞会のスタートだ。中の透明版は45度。背景が黒い動画がおすすめ 使ったのはまさに身近なものばかり。それでこんなすごいものをさらっと作るなんてすごいや!

 その器用さもさることながら、シンプルな工程にも感心する。ペッパーズ・ゴーストの仕組みを熟知してるからこそ思いつくアイデアだな。[画像を見る]  なお肝心の板の角度は、同様にペッパーズ・ゴースト作りかたを紹介している artofplay の画像を参考にしてほしい。


 横にしたスマホの映像に対して45度。鑑賞時は正面から見下ろす感じだ。また動画は周囲の暗闇に溶け込むよう、背景が黒いものがおすすめとのこと。

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image credit:artofplay

初音ミクのコンサートにも採用された錯覚技術 ペッパーズ・ゴースト(Pepper's Ghost:ペッパーの幽霊)と呼ばれるこの錯覚技術は、19世紀中頃にヘンリー・ダークスが考案したもの。名称のペッパーは、この技術をクリスマスのショーに使って流行させたイギリスのジョン・ペッパーにちなんでいる。

 見てのとおり原理としてはステージなどの物体の像を反射させ、観客になどに立体像に見せかけるというもの。劇場や博物館の展示のほかディズニーのテーマパークのホーンテッドマンションなどにも導入されている。

 また日本においてペッパーズ・ゴーストは、ボーカロイド文化の先駆けで世界的なブームを巻き起こしたバーチャルシンガー初音ミクのコンサートにも採用され、独特なムード作りに一役買った。

2016年の初音ミクのコンサート

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【初音ミク】「HATSUNE MIKU EXPO 2016 Japan Tour」Zepp Tokyoライブ映像-Blue Star/八王子P【MIKU EXPO 2016】

こちらはエリングソンさんによる金魚鉢っぽい容器とタブレットバージョン。

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Quick "Pepper's Ghost" Illusion Demo

インスタグラムではこんな凝ったものも披露[画像を見る]  大人はもとより、夏休みとか親子でこうした工作にいそしむのも楽しそう。

 完成したら明かりを消してじっくりと、お気に入りの動画のフューチャーバージョンを心ゆくまで観賞するひとときもいい思い出になりそうだ。

References:boingboing / artofplay / wikipediaなど /written by D/ edited by parumo

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