
こちらはなんとF1にインスパイアされたトラクター。その名も「フォーミュラ1トラクター」だ。
先日ベラルーシの大手農業機械メーカーが博覧会で公開して話題をさらった異色のマシンである。
前に紹介した最高時速247kmの世界最速のトラクター(改造)にもたまげたものだが、ここにきてまさかのライバル登場か。
これも一種の魔改造?「展示は模型で走らない」「実機は最高時速320km」などと噂されてるレアな車にせまってみよう。
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МТЗベラルーシの農機メーカーによる「フォーミュラ1トラクター」 マニアも思わず3度見しそうな「フォーミュラ1トラクター」を手がけたのはベラルーシのミンスクを拠点とする農業機械メーカー、ミンスク トラクターワークス(MTZ)だ。
ポイントは見てのとおり、一見レーシングカーっぽいのに、よくみるとあちこちにトラクターらしい特徴があるところ。
間違い探しのようなもんだが、タイヤやヘッドライト、垂直なマフラーなど、おなじみのパーツが組み込まれていて、そこに気づけば気づくほど急にトラクター寄りに見えてくる。
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今年の博覧会で脚光を浴び一番人気に この車はロシアのエカテリンブルクで今年7月中旬に開催された産業総合博覧会、イノプロム2023で発表され、たちまち脚光を浴びた。
農業、建設、輸送業界から150社以上もの企業が出そろい、その技術の高さを競うがごとく最先端の自社製品を披露する場で、最も注目を集めたのがこの「フォーミュラ1トラクター」だったのだ。
F1マシンにインスパイアされた農機メーカーの斬新なデザインに来場者もくぎ付け。すぐさま海外でも評判を呼び、各国メディアやSNSでも奇妙な車として取り上げられている。
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実機なの?模型なの?情報が錯綜 そこでつい気になってしまうのがスピードだが、どうやら「この車は模型で走らない」ようだ。
この車の詳細はメディアでもさほどふれられてないが「これは集客用のマーケティングの一環で実際はコンセプトカー」といった報道も一部でなされている。
だが一方で、ベラルーシ内外で展示会などを請け負う企業が「実機もあってそれは最高時速320kmで走る」と述べたとする報道もあったり。情報が錯綜してるのか「模型という主張は真実」というものもあった。
なので少しばかり検索してみると「MTZがこれは単なるマーケティングの試作品と言っていた」とみられる投稿を発見した。
今年6月にX(旧Twitter)ユーザーのRebecca Rambarさんが同様の車の画像付きで発信したものだが、どうやら試作品の説が濃厚みたいだ。トラクターの部品でF1レベルは困難? まああれだ。この投稿にあるようにMTZが農業機械に特化したメーカーなことはさておいても、トラクターの部品でF1レベルの車は難しいんじゃなかろうか。Bielorussie : MTZ a presente un "tracteur Formule 1", lors d'une exposition en Serbie, l'usine a assemble un vehicule de course.
— Rebecca Rambar (@RebeccaRambar) June 3, 2023
MTZ affirme qu'il ne s'agit que d'un prototype marketing. pic.twitter.com/jgC0jR1ZXn
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image credit:RebeccaRambar/status/x/twitter
ただこの世には最高時速247kmも出すギネス記録認定の爆速トラクター(by重機メーカーJCBチーム)があったりするからこの界隈はあなどれない。
だけどもしF1マシン並みの実機が存在するなら、ぜひともあの爆速トラクターと一勝負してもらいたいな。
References:odditycentral / wikipedia / youtu.be / RebeccaRambar/status/x/twitterなど /written by D/ edited by parumo
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