
最近、モザンビークでハゲた男性が頭を切断されて殺害されるという事件が起きた。
「ハゲているのはその中に金を隠し持っている」という迷信を流している呪術師がいて、闇の臓器売買にも関連しているようだ。
ハゲた男性を狙った襲撃事件 アフリカ南東部にあるモザンビークに住む薄毛の男性は、いつ命が狙われるかとヒヤヒヤした日々を過ごしているのかもしれない。
というのも、ハゲた男性の頭部が切断され殺害されるという事件が発生したからだ。
被害者がハゲていたのが偶然ではなく、ハゲた頭を故意に狙った者による犯行だ。
こうした薄毛の男性を対象にした襲撃事件は、実は今に始まったことではない。
2017年、英メディアでは「少なくとも5人の男性が体の一部のために殺害された後、儀式的攻撃が顕著になりつつある」と報じていた。
当局が把握していた5人のうち、3人の被害者は1週間以内に立て続けに殺されたという。ハゲの頭の中には金塊が入っているという迷信 この事件は、ハゲた男の頭蓋骨の中には金塊が入っているという迷信を信じた者による犯行で、今回の容疑者は西アフリカ共和国マリで切断した被害者の頭を売ろうとしたようだ。Killing of five bald men in Mozambique is linked to a new superstitious belief that bald men have gold in their head https://t.co/jlWa8z74yX pic.twitter.com/S7uc4fBI9E
— BBC News Africa (@BBCAfrica) June 7, 2017
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買い手となる人物は取引が行われる前に姿を消したため、犯人はマリの中部の町ムアンディワに被害者の首を捨てたと地元メディアは伝えている。
2017年当時、モザンビークの捜査指揮官アフォンソ・ディアス氏はこのように語っていた。
犯人たちの動機は迷信と文化から来るもので、地元コミュニティはハゲた人は金持ちだと考えている。迷信は2017年以降も存在していたようだ。この嘘の迷信を流しているのは、金に困っている貧しいものをターゲットにした呪術師だと言われている。
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迷信を信じた人にハゲの男性を殺害するよう導き、裏では闇市場で被害者の臓器売買を行ったり儀式に使用したりしているからだと考えられている。
2017年のある被害者は臓器も摘出されていて、臓器はタンザニアとマラウイの顧客を金持ちにするための儀式に使われていたと、後に逮捕された容疑者が供述したそうだ。魔術や臓器売買のために狙われる人々 アフリカでは多くの地域で臓器目当ての殺害が問題になってきた。
特に、アルビノの人が標的にされることが多く、南アフリカ、タンザニア、ナイジェリア、ウガンダを含むアフリカ大陸の地域では、魔術師が体の一部を使うことで富や子宝、権力などを手に入れることができると信じられている。
また、アフリカでの臓器狩りには、移植を必要とする人々に違法に臓器を販売するバイヤーによって密売が行われているという背景もある。
国際刑事警察機構(インターポール)が昨年9月に発表した報告書によると、臓器売買は「貧困にあえぐ地域社会や避難民が搾取の危険にさらさており、特に懸念されているのが北アフリカと西アフリカ」だという。
現在は、臓器売買はアフリカだけでなく世界各国、特に中国でも問題になっていて、調査では臓器目当ての人身売買で「かなりの利益」が得られることが示されているそうだ。
モザンビークではそうした臓器売買事件にハゲ頭襲撃事件が関連していると推測していて、今回の事件で当局は捜査を進めているということだ。
References:Bald man decapitated ‘because killers thought there was gold in his head’/ written by Scarlet / edited by parumo
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