
その後開発がなかなか進まず、生産延期が続いていたが、ついに今年11月末に納車予定となった。今回の実験はそのイベントに先立って行われたのだ。
CEOであるマスク立会いのもとに行われた実験とは、なんと「究極の耐久性」をうたうサイバートラックに矢を放つという過激なもの。
マスクに負けないぐらいお騒がせの司会者が、ガチで放つ頑丈な矢。はたしてサイバートラックは耐えられるのか?
究極の耐久性をもつテスラのサイバートラック 今年11月30日に納車イベントが予定されているEV業界注目のテスラの新車、サイバートラック。
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同社によると、この新型車は「究極の耐久性」と「乗員保護」を念頭に設計されたもので、高強度の冷間圧延ステンレス鋼と装甲ガラスを採用している。
だがそういわれてもピンとこないし、実際どれほど頑丈なのかは実感できない。そこで実験を行ったのが、クセの強いポッドキャスターで司会者でもあるジョー・ローガンだ。
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彼は過去に失言などでも物議をかもし、イーロン・マスク同様にお騒がせな人物として有名なのだ。番組でサイバートラックに矢を放つ実験 この日ローガンは自身の人気ポッドキャスト番組にマスクを招待。
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その番組中に「防弾性」を試すため、マスク立会いのもとサイバートラックに矢を放った。
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その結果はなんと、外装が小さくへこんだだけで貫通もしなかった。
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ローガンによれば、今回使用したのはコンパウンドボウ。その矢は約35グラムで、速度はおよそ83メートル/秒(300キロメートル/時)だった。その衝撃は小さな点に集中する約100フィートポンドのエネルギーに相当するという。
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マスクと対談しながらサイバートラックに矢を放つローガン
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Joe Tries to Shoot an Arrow Into the CyberTruck
というか車の耐久試験ってこんな物騒なもんだったっけ?って気がするが、さらに驚くべきことになんとマスク自身が、サイバートラックにもっとクレイジーな試験を行っていたという。
実はマスクは一足早く、運転席側のドアにトミーガン(サブマシンガン)をマフィアの銃撃なみに撃ち込む実験を行い、ガチな防弾性を確認済みだったのだ。
【参考】トミーガンを打ち込まれたサイバートラック
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esla shot a Tommy gun at a Cybertruck, here’s the result. #tesla #cybertruck #electricvehicleトラックの実用性とスポーツカーのパフォーマンスを兼ねる車 メディアによると、量産目前とされるサイバートラックは、トラックの実用性とスポーツカーのパフォーマンスを兼ね備えた設計で一目置かれている。
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テスラによると、この車は高い耐久性と保護性能、パワフルなツール、多用途性、快適な6人乗りのほか先進的なタッチスクリーンを備えているそうだ。
サイバートラックの問題点 一方で、この車には赤字のリスクがあるなど、いくつかの課題があるという。Get the first look at the inside of Tesla's Cybertruck https://t.co/o7rZOs2yRc
— KSBW Action News 8 (@ksbw) June 7, 2022
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以前マスクは「テスラは年間12.5万台以上のサイバートラックを生産が可能、2025年までには25万台もありうる」とほのめかしていた。
ところが現実には開発を阻む要素がいくつもあったため、生産はそう簡単には進まなかったそうだ。たとえばこだわりの一つ、高価で成型しにくいステンレス鋼を車のボディに採用したことも要因のひとつだろう。
そして今では、さすがのマスクも目標生産台数を20万台に引き下げるなど、困難な点を認めている。
とはいえ斬新なデザインに興味をもつ人は多く、業界の注目度の高さからしても期待は高まってるもよう。
まあなんだかんだであのポリゴンっぽさは確かにインパクトあるし、矢や銃にも耐えられるほど頑丈なら何台か買っとくかってセレブもいそう。長らく業界をやきもきさせたサイバートラックがどんな形でお目見えするのか、納車イベントが楽しみだな。
References:carscoops / futurism / electrek / thestreetなど /written by D/ edited by parumo
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