前衛的過ぎて理解不能。3億円かけて作られたウィーンの噴水が物議をかもす
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 オーストリア・ウィーンで、近代的な水道システムの150周年を記念して作られた噴水が「世界一ひどい」と一部で物議をかもしている。

 噴水の制作にかけられた費用はなんと3億円。
しかしながら、そのデザインは前衛的というか独創的というかなんともユニークで、ウィーン市民には受けなかったようだ。

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Gelatin WirWasser Jubilaumsbrunnen anlasslich 150 Jahre Wiener Hochquellwasserleitungウィーンの新しい噴水がお披露目 10月24日、オーストリア・ウィーンにて、アレクサンダー・ファンデアベレン大統領が臨席のもと、180万ユーロ(約3億円)の費用をかけて制作された「WirWasser」と呼ばれる新しい噴水の落成式が行われた。

 この噴水は、前衛的な作風で知られるウィーン拠点のアーティスト集団「ジェラティン」によって制作された。

 アルプスの緑の森の小川から新鮮な水を供給し、コレラなどの疫病の撲滅に貢献したとされるウィーンの近代的な水道システムの150周年を記念して、地元当局が依頼したという。

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 制作にかかった費用は、180万ユーロ(約3億円)。

 ジェラティンによると、ランドマークのデザインは「水に対する共同体の責任」を象徴しているということなのだが、残念ながら一般市民にはあまり評判がよくないようだ。

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「世界で最もひどい」と物議をかもす 高額な制作費用を考えると、その前衛的過ぎるデザインはあまりにも民間受けしなかったようで、SNS上でも「世界で最もひどい噴水」と非難の声があがっているという。
・まるで5歳児が作ったようなデザインだ

・ウィーンにとって悲しい日だ。本物の芸術家なら、もっと安く、もっといいものができたはずだ。ロマン、伝統、精神、歴史はどこに行ったんだ?

・このデザインの制作者たちは、1年生の美術の授業で単位を与えられたのだろうか?

・不気味過ぎて子供を連れてこられない。

・高額な制作費にデザインが釣り合ってない。


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 しかしながら、こうした批判にもかかわらず、社会民主党のミヒャエル・ルートヴィヒ市長率いる地元政府は次のように主張している。
この芸術的な噴水の並外れた、かつ現実にインスパイアされたデザインは、芸術そして街のつながりを象徴していて、市民と街の極めて重要な一体感を示しています。
 ちなみに、建設費(180万ユーロ)が高すぎると非難されているが、関係者によれば実際には210万ユーロ(約3億4千万円)から価格を引き下げたということだ。

References:New $2 Million Water Fountain in Vienna Slammed as World’s Ugliest/ written by Scarlet / edited by parumo

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