
まだ眠い、あと5分、あと5分と、どうしても起きられないとき、目覚ましのスヌーズ機能を利用している人は多いかもしれない。
2019年、スヌーズ機能を利用すると、脳を混乱させ寝不足が解消されないとする研究結果が報告されたが果たしてそうなのだろうか?
新たな研究によれば、スヌーズ機右脳にそのような悪影響はないようだ。
ストックホルム大学の研究チームが『Journal of Sleep Research』(2023年10月17日付)で発表した研究によれば、途中で目を覚まして再び眠ったからといって、トータルの睡眠時間が短くなることはない。
むしろスヌーズ機能を使うことで、寝起きがスムーズになる可能性があるという。
起きられないときにに何度か使用するスヌーズ機能は睡眠に良くない? ピピッと目覚ましが鳴っても、すぐに起きれず、あと5分、いやもうあと5分だけ。そんな朝のあるあるに便利なのが、一定間隔でアラームが鳴らしてくれるスヌーズ機能だ。
お寝坊さんには欠かせないこの機能だが、こうしたちょっと短い睡眠は、眠りにも、脳の覚醒プロセスにも悪影響があると言われていた。
途中で起きてまた寝るなんて中途半端なことをしないで、きっちり眠ってパッと起きた方が、睡眠の質にとっても、トータルの睡眠時間にとってもイイのではないだろうか?
そこでストックホルム大学のティナ・スンデリン氏らは、このスヌーズ機能が眠りに悪影響与えるという噂が本当なのかどうか、確かめてみることにした。
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photo by Pixabay
スヌーズ機能を使っても特に悪影響はなし その結果判明したのは、普段からスヌーズ機能で何度も寝たり起きたりしている人は、そうでない人に比べ、睡眠時間がほんの少し短く、目覚めてからの眠気も強いということだ。
ところがだ。ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌・朝の気だるさ・気分・夜の睡眠の質という点から詳しく調べてみると、特に悪影響はないことがわかったのだ。
スンデリン氏らは、これを調べるにあたりいくつかの調査を行っている。
最初の調査では、1732人の参加者に、スヌーズ機能をつかう頻度など、朝の習慣について答えてもらった。
そのうちの69%が時々、またはそれ以上の頻度でスヌーズ機能を使ったり、複数のアラームを設定したりしていると答えた。
二度寝をする人は若い人や夜型の人が多く、その主な理由は、目覚ましが鳴っても起きれないほどの疲労感があることだ。スヌーズ中の睡眠もトータルの睡眠時間に加算されていた 2つ目の調査では、スヌーズ機能を使う習慣がある人の睡眠をさらに詳しく知るため、参加者31名に研究所で2泊してもらい、いくつかの実験を行った。
その調査では、参加者は2つのグループに分けられた。朝、目覚ましが鳴ってからもスヌーズ機能で30分だけ二度寝が認められたグループと、目覚ましが鳴ったらすぐに起きてもらうグループだ。
その結果は、スヌーズ機能の愛用者にとってはほっと一安心できるものだった。
30分のスヌーズ機能を利用したグループは、たとえ途中で一度目覚めたとしても、ほとんどがそれから20分以上眠れていたのだ。
つまり、一晩の睡眠時間の合計には、ほとんど悪影響がなかったということだ。
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スヌーズ機能常習者はむしろ目覚めた後に認知能力が向上 さらに、深い眠りからいきなり目が覚めるわけではないスヌーズ使用グループの場合、目覚めた直後の認知テストの成績がやや高いこともわかった。
つまりスヌーズ機能で何度か寝起きした後の方が、頭の回転が良くなっているということだ。
また、スヌーズ睡眠が気分・眠気・ストレスホルモン(唾液中のコルチゾール)の量に悪影響を与えてる様子もなかったという。
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ただしスヌーズ機能を使う習慣がある人にのみ効果がある こうしたことから、スヌーズ機能を使うことが脳に良くないという噂とは裏腹に、30分程度の二度寝なら夜の睡眠や目覚めてからぼんやり感に悪影響を与えないだろうと、研究チームは述べている。
むしろ、深い眠りから目覚める可能性が低くなり、目覚めてから頭がすぐに働き出すなど、好ましい影響が見られたという。
ただし、こうした結果は、日頃からスヌーズ機能を使っている人の習慣があり、一度目が覚めてもすぐに眠れる人だけにかぎっての話であるのに注意が必要だ。
サンデリン氏によれば、短時間の二度寝、数度寝は誰にでもできるものではない可能性が高いそうだ。
References:You don’t lose if you snooze | EurekAlert! / written by hiroching / edited by / parumo
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2019年、スヌーズ機能を利用すると、脳を混乱させ寝不足が解消されないとする研究結果が報告されたが果たしてそうなのだろうか?
新たな研究によれば、スヌーズ機右脳にそのような悪影響はないようだ。
ストックホルム大学の研究チームが『Journal of Sleep Research』(2023年10月17日付)で発表した研究によれば、途中で目を覚まして再び眠ったからといって、トータルの睡眠時間が短くなることはない。
むしろスヌーズ機能を使うことで、寝起きがスムーズになる可能性があるという。
起きられないときにに何度か使用するスヌーズ機能は睡眠に良くない? ピピッと目覚ましが鳴っても、すぐに起きれず、あと5分、いやもうあと5分だけ。そんな朝のあるあるに便利なのが、一定間隔でアラームが鳴らしてくれるスヌーズ機能だ。
お寝坊さんには欠かせないこの機能だが、こうしたちょっと短い睡眠は、眠りにも、脳の覚醒プロセスにも悪影響があると言われていた。
途中で起きてまた寝るなんて中途半端なことをしないで、きっちり眠ってパッと起きた方が、睡眠の質にとっても、トータルの睡眠時間にとってもイイのではないだろうか?
そこでストックホルム大学のティナ・スンデリン氏らは、このスヌーズ機能が眠りに悪影響与えるという噂が本当なのかどうか、確かめてみることにした。
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スヌーズ機能を使っても特に悪影響はなし その結果判明したのは、普段からスヌーズ機能で何度も寝たり起きたりしている人は、そうでない人に比べ、睡眠時間がほんの少し短く、目覚めてからの眠気も強いということだ。
ところがだ。ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌・朝の気だるさ・気分・夜の睡眠の質という点から詳しく調べてみると、特に悪影響はないことがわかったのだ。
スンデリン氏らは、これを調べるにあたりいくつかの調査を行っている。
最初の調査では、1732人の参加者に、スヌーズ機能をつかう頻度など、朝の習慣について答えてもらった。
そのうちの69%が時々、またはそれ以上の頻度でスヌーズ機能を使ったり、複数のアラームを設定したりしていると答えた。
一方で1回のみのアラームでスヌーズ機能をまったく使わないと回答した人は16%だった。
二度寝をする人は若い人や夜型の人が多く、その主な理由は、目覚ましが鳴っても起きれないほどの疲労感があることだ。スヌーズ中の睡眠もトータルの睡眠時間に加算されていた 2つ目の調査では、スヌーズ機能を使う習慣がある人の睡眠をさらに詳しく知るため、参加者31名に研究所で2泊してもらい、いくつかの実験を行った。
その調査では、参加者は2つのグループに分けられた。朝、目覚ましが鳴ってからもスヌーズ機能で30分だけ二度寝が認められたグループと、目覚ましが鳴ったらすぐに起きてもらうグループだ。
その結果は、スヌーズ機能の愛用者にとってはほっと一安心できるものだった。
30分のスヌーズ機能を利用したグループは、たとえ途中で一度目覚めたとしても、ほとんどがそれから20分以上眠れていたのだ。
つまり、一晩の睡眠時間の合計には、ほとんど悪影響がなかったということだ。
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スヌーズ機能常習者はむしろ目覚めた後に認知能力が向上 さらに、深い眠りからいきなり目が覚めるわけではないスヌーズ使用グループの場合、目覚めた直後の認知テストの成績がやや高いこともわかった。
つまりスヌーズ機能で何度か寝起きした後の方が、頭の回転が良くなっているということだ。
また、スヌーズ睡眠が気分・眠気・ストレスホルモン(唾液中のコルチゾール)の量に悪影響を与えてる様子もなかったという。
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ただしスヌーズ機能を使う習慣がある人にのみ効果がある こうしたことから、スヌーズ機能を使うことが脳に良くないという噂とは裏腹に、30分程度の二度寝なら夜の睡眠や目覚めてからぼんやり感に悪影響を与えないだろうと、研究チームは述べている。
むしろ、深い眠りから目覚める可能性が低くなり、目覚めてから頭がすぐに働き出すなど、好ましい影響が見られたという。
ただし、こうした結果は、日頃からスヌーズ機能を使っている人の習慣があり、一度目が覚めてもすぐに眠れる人だけにかぎっての話であるのに注意が必要だ。
サンデリン氏によれば、短時間の二度寝、数度寝は誰にでもできるものではない可能性が高いそうだ。
References:You don’t lose if you snooze | EurekAlert! / written by hiroching / edited by / parumo
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