断崖から90m下に転落したゴールデン・レトリバー、ヘリコプターを使ったドラマチックな救出劇
 アメリカ・オレゴン州のキャノンビーチは地域の犬の飼い主がよく散歩で訪れる場所だが、ここには約91mの高さの崖がある。

 去年6月にも、この崖から下へ落ちたジャーマン・シェパードが、救助隊のヘリによって救出される出来事があったが、今年は元旦早々ゴールデン・レトリバーが転落してしまったようだ。

 沿岸警備隊員は犬を無事に救い出し、飼い主のもとへ届けた。犬は、命は助かったものの打撲や裂傷、骨折など複数の怪我を負っていて、動物病院で手術と治療を受けたという。

高い崖から落ちたゴールデン・レトリバー 1月1日午後2時45分頃、オレゴン州のエコラ州立公園で飼い主2人ともう1匹の子犬の先を歩いていたゴールデン・レトリバーのレオ(3歳 オス)は、キャノンビーチ近くの崖から91m下に転落してしまった。

 自由の女神像とほぼ同じ高さのこの断崖は、転落すれば命を落としてもおかしくないほど危険な場所だ。

 通報を受けた米国沿岸警備隊はただちに現場へ駆けつけ、ヘリコプターを使って崖下にいるレオの救出に尽力した。  ビデオには、ヘリコプターでレオを助け出そうとゆっくり崖下に降りる警備隊員の姿が映し出されている。

 レオは海岸線の大きな岩に体を押しつけ、細い岸壁にうずくまり、負傷しているからか身動き一つしない。

 救助隊員はレオをバスケットに縛りつけ、ヘリコプターで安全な場所まで吊り上げた。

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飼い主と再会したレオ、怪我のために動物病院へ 安全に地上に戻ったレオはすぐに飼い主に引き渡された。

 飼い主はレオに暖かい毛布をかけ、愛犬の救助に尽力してくれた沿岸警備隊のヒーローたちに感謝のハグをした。

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 その後、動物病院に運ばれたレオは、肺虚脱、肺挫傷、数か所の裂傷と打撲、犬歯の折れ、顎の骨折など複数の負傷をしていて、手術を受けなければならなかったという。

 さらに、治療として3か所の骨折を治すために顎にワイヤーを入れる必要があるそうだ。

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image credit:GoFundMe

 これだけ高い場所だ。飼い主は最悪の事態が頭を巡ったことだろう。だがレオは助かった。しかも健康状態は回復に向かっていて、良好のようだ。

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沿岸警備隊員の迅速で的確な救助活動が犬を救う オレゴン州の州立公園でこの種の事故が起きるのは、わずか7か月で2度目だそうだ。

 去年の6月にはジャーマン・シェパードが岩場に落下したが、こちらも無事に救助され、命を落とすことはなかったという。

 沿岸警備隊員の迅速な行動と適切な救助活動が犬たちの命を救ったと言っても過言ではないだろう。

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 オレゴン州の海岸沿いに位置するエコラ州立公園では、犬はほぼ常にリードでつなぐことが義務付けられている。

 レオの救助に駆けつけたキャノンビーチ消防隊は、このように飼い主に警告している。
海岸は美しく開放的な場所ですが、完全に安全というわけではありません。

州立公園のウェブサイトに "Dogs Allowed Off Leash (犬のリードを外しても構わない)"と記載されている場合を除き、ハイキングの際には犬をリードでつないでおくよう、皆さんにお願いします。


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References:Dramatic video shows Coast Guard rescue Leo the Golden Retriever after plunging over 300-foot Oregon cliff / written by Scarlet / edited by parumo

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