100歳の巨大ワニガメが行方不明に。盗難の可能性も
 アメリカの爬虫類愛好家の男性が、100歳の巨大なワニガメ「サノス」を車に乗せ博覧会に向かう途中、行方不明になったと報告した。

 目的地でサノスを車から降ろそうとしたところ、いなくなっていることに気が付いたという。


 サノスは、しっかりと3本のラチェットストラップで固定されており、自力では脱出できないよう何度も確認したが、全てのストラップが外されていた。

 高速道路を運転する途中で車を止めて休憩した時に、何者かに盗まれたか、いたずらに放たれた可能性が高いとみられている。

100歳のワニガメがドライブ中行方不明に 2024年3月10日、アメリカ、ノースカロライナ州で、100歳のワニガメ「サノス」が行方不明になった。体重約80kg、体長約97cmの巨大な亀だ。

 この時、爬虫類愛好家のダン・ヘンビー氏はサノスを車に乗せ、デュラム爬虫類展覧会に向かっていた。

 ヘンビー氏の自宅があるジャクソンビルから展覧会の会場までは遠く、一般道で約2時間、さらに高速道路に乗り継いでの移動だった。途中休憩をはさみながらの運転だったが、なぜか途中から嫌な予感がしていたという。

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盗まれる前のサノス / image credit:@turtlemandan910何者かに盗まれたか放たれた可能性 目的地に到着し、サノスを取り出そうとしたところ、その姿はどこにもなかった。

 ヘンビー氏は、しっかりととサノスを固定していた3本のストラップが全て外されており、柵の格子が動かされていることに気が付いた。

 彼は最後にサノスを見たのは、休憩所で停車したときだと語っている。

 彼は誰かが車からサノスを盗んだのではないかと思っている。ヘンビー氏は爬虫類の扱いに慣れており、これまで一度も脱走されたことはない。


 3本のラチェットストラップをサノスが全て外すことは困難で、彼がどんなにがんばっても、自力で出ることはできないはずだと語った。

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100-year-old giant snapping turtle named 'Thanos' missing, possibly stolen深い喪失感に包まれる飼い主 ヘンビー氏はまだ希望を捨てていない。仮にもしサノスが車から落ちたとしても、足から着地すればおそらく生きていると信じている。生きていれば、近くの川を目指した可能性がある。

 州の野生生物当局者も、ワニガメが生きていれば水辺を目指す習性があることを語っている。

 ヘンビー氏は高速道路沿いでサノスの血痕が残っていないかどうかをくまなく探し、また近くの川を片っ端から探し回っている。

 ベンビー氏は、家族の一部を失ったかのような深い喪失感を抱いているという。「まるで自分の一部を失ったようだ」

 サノスはただのワニガメではない。100年という長い歴史と生命力を持つ、生きる伝説なのだ。

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 なお、国立野生生物連盟によると、ワニガメが人を攻撃することはめったにないが、噛む力が強いため、手を出さないよう注意が必要だという。

 「もし見かけたら、どうか知らせてください。注意して触らないでください」とヘンビー氏は訴えている。


 「普通のカメのように遠くまで行くことはないはずだ。もし誰かが彼を盗んだのなら、どうか安全であることを確認して、家に帰してください」と彼は懇願した。
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 ワニガメは北米の淡水域に生息する固有種で、その名前は、その強力な咬合力と甲羅の縁がワニの背中を思わせることから来ている。

 生息地の減少と環境破壊、違法な取引、および過剰な狩猟のため、一部の地域ではその数が減少している。

 日本では定着した場合に在来の生物相に影響を与えるおそれがあることから、2005年に要注意外来生物に指定されている。

References:Giant alligator snapping turtle named 'Thanos' missing, possibly stolen during trip to Durham, North Carolina from Jacksonville - ABC11 Raleigh-Durham / written by parumo

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