人が好きすぎて自然に戻しても肩や頭に乗って戻ってきてしまう野生の鳩、飼い主を募集することに
 そもそも本当に野生だったどうかすら疑ってしまうほど、やたら人なつこいハトが動物保護センターの敷地の近くを頻繁に訪れていたという。

 そしてある日のこと、そのハトはセンターの職員の肩に乗って一緒に施設内に入ってきてしまったのだ。


 足環はついていないのでペットではないはずだ。施設の医療スタッフが確認したところ、健康状態は良好と判断され施設の外に放たれた。

 ところが何度逃がしても、施設の人たちの頭や肩に乗って、自ら施設に戻ってきてしまう。

人懐っこいハト、職員の肩に乗り施設に入り込む アメリカ、メリーランド州モンゴメリー郡にある動物保護センター「Montgomery County Animal Services & Adoption Center 」は、動物の救助や保護、里親を探す活動を行っている行政の施設だ。

 最近この施設の近くに1羽のハトがよく出没するようになった。そしてある日、出勤する職員の肩にのり、一緒に施設の中に入ってきてしまったのだ。

 もしかしたら助けを求めているのかもしれない。そう思った職員は、医療スタッフに診察してもらうことに。

 確認したところ足環はなく、誰かのペットで迷子になったわけではなさそうだ。健康状態も良好であることもわかったので、職員は鳩を敷地の外に運び、野生に戻した。

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野生に戻しても誰かにひっついて戻ってきてしまう 一安心した職員たちだが、このままでは終わらなかった。自然に帰っていったはずのハトはまたしても、職員にひっついて、施設内に戻ってきてしまうのだ。


 その度に外に逃がすのだが、するとまた誰か別の職員の頭や肩、上着に乗って自ら施設の中に戻ってきてしまう。

 とにかく人と一緒にいるのが好きらしい。ハトはバレーと名付けられ、好きにさせてあげることにした。

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そんなに人が好きならばと、里親を募集することに ある日職員が、里親を募集する犬たちの写真を撮影していた時のこと。バレーはどれだけ多くの犬にあっても全く動じず、撮影の間ずっと職員の頭に乗っかってアシスタントを務めていたという。

 これほどまでに人が好きで、人と一緒に暮らしたいハトが、野生でひとりで生きていくことは困難だろう。

 バレーは愛してくれる家族を求めているのかもしれない。そう思った職員たちは、2024年4月7日、Facebookでバレーの里親を募集することにした。
バレー(メス)は、信じられないほどフレンドリーです。お茶目でかわいくて、人間と一緒にいたいという固い意志を持っています。

彼女は、自由に飛び回るよりも人間の友と一緒にいることを好み、特に頭や肩にいることを好みます。彼女とたくさんの時間を過ごしたい家族を探しています!
 足環はなかったものの、かつて誰かに飼われていたんじゃないかと思うほど人懐こいバレー。
ハトはとても賢いし、面白い生き物だ。

 鳥好きな人ならきっと飼いたいと思う人も多いんじゃないだろうか?

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 ちなみに日本の場合は鳥獣保護法により、野生のハトをペットにすることが禁止されているので無理だが、レース鳩(伝書鳩)などなら飼うことができるようだ。

Written by parumo

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