ヘミングウェイと彼の愛した6本指の猫。その子孫たちは今も博物館となった家にいる
 アメリカのノーベル賞作家、アーネスト・ヘミングウェイは恋多き人として、スポーツマンとして、冒険家としても知られているが、大の猫好きでもあった。

 ヘミングウェイはフロリダ州キーウェストに住んでいた時、彼をたずねてきた友人の船長にスノーホワイトという6本指の猫をもらった。
ヘミングウェイは多指症であるこの猫を幸運を呼ぶ猫と信じ、とてもかわいがっていた。

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Why So Many Six-Toed Cats Live At The Hemingway House博物館となったヘミングウェイの家 フロリダ州キーウェストには、1931年に作家のアーネスト・ヘミングウェイ(1899年 - 1961年)が購入した家がある。

 ヘミングウェイが1961年にこの世を去った後、その家はある夫婦に売却されたが、彼らはこの家を博物館として開放した。

 博物館となったハミングウェイの家には、今や世界中から文学ファンが訪れる。ここには、作家の個人所有物が展示されているだけでなく、美しい風景と多くの猫たちがいることで知られている。

 

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 指の多い初代猫の子孫が今も暮らしている ヘミングウェイは知人の船長から猫を貰い受け、この家で飼っていた。「スノーホワイト」と名付けられたその猫は、「多指症」と呼ばれる、通常よりも指が多い遺伝的特性を持っていた。指が多いだけで他は健康で普通の猫と変わらない。

 当時は猫を屋内で飼うことが一般的でなかった時代である。そのため、スノーホワイトは外に出て他の猫と交配し、多指症の遺伝子を持つ子孫を増やしていった。

 

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 ヘミングウェイはこれらの子猫たちに当時有名だった人々の名前をつけていたという。

 さらにその子孫たちも、現在ヘミングウェイ・ハウスに住んでいる。
これらのネコたちはすべて名前があり、博物館の常住猫として手厚く扱われている。

 現在この博物館には、スノーホワイトの直系子孫が60匹、その構内を自由気ままに動き回っているという。

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The Cats at Key West's Ernest Hemingway Home & Museum多指猫は「幸運を呼ぶ猫」に 現在、アメリカでは、多指症の猫は「幸福を呼ぶ猫」と呼ばれている。また、親しみを込めて「ヘミングウェイ・キャット」と呼ぶこともある。

 ヘミングウェイとスノーホワイト

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 指を多く持つ猫に会いたければ、フロリダ州キーウエストにあるヘミングウェイ博物館を訪れるとよいだろう。

 たくさんの猫たちが敷地内でごろごろまったりと出迎えてくれる。そのうちの半数以上が指のたくさんある多指症の幸運を呼ぶ猫だそうだ。

 猫たちは観光客に慣れており、機嫌がいいとスリスリと近づいてきてくれるという。

 以下の動画は2024年5月に撮影されたものだ。
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 フロリダに行く機会があればぜひ『The Hemingway Home & Museum』を訪れ、幸運を運んでくれる指の多い猫ちゃんたちに会いに行ってみよう。

Written by parumo

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