
元々アメリカで誕生したコンビニエンスストア「セブンイレブン」だが、本国では業績が伸び悩み、今や日本の企業であるセブン&アイ・ホールディングスの完全子会社となった。それほど日本のセブンイレブンは成功を収めたのである。
日本のセブンイレブンの売りと言えば、お弁当やホットスナック、スイーツなどおいしくて手軽に食べられる食べ物だ。
そこでアメリカのセブンイレブンも日本式の販売方法を導入して大改革を始めるそうだ。
アメリカで誕生したセブンイレブンの今 アメリカで誕生したセブンイレブンは、テキサス州ダラスにあるアイスハウスの店舗として、1927年に創業が開始された。
それが日本に初上陸したのは1970年代のことだ。イトーヨーカドーが米国セブンイレブンを運営するサウスランド・カンパニーとライセンス契約を交わし、記念すべき日本一号店を豊洲に開店した。
日本での破竹の勢いは周知の通りで、24時間営業となり日本各地へ進出。一方でアメリカのセブンイレブンは業績が振るわず、1991年にイトーヨーカ堂とセブン-イレブン・ジャパンが米国セブンイレブンの株式を取得し、2005年ついに完全子会社化された。
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photo by iStockアメリカのセブンイレブンの売り上げが低迷している理由 セブン&アイ・ホールディングス代表取締役社長、井阪隆一氏がアメリカでのビジネス拡大を検討しており、その一環としてM&Aに注力しているとBloombergが報じたのは、2024年2月のことだ。
実際近年のセブン&アイ・ホールディングスは、アメリカの石油企業スノコやガソスタ併設型コンビニを展開するスピードウェイなどの企業買収を進めている。
ここで首を傾げる人もいるだろう。セブンイレブンがなぜ石油企業やガソスタを買収するのだろうか、と。
実は日本とアメリカでは、同じセブンイレブンでもビジネスのやり方がかなり違う。
日本では店内に入れば、食欲をそそる軽食やスイーツの類が所狭しと並んでいるが、アメリカのセブンイレブンで売上の大きな割合を占めるのは、ガソリンとタバコだ。
問題は、ガソリンとタバコの需要が今後どんどん低下すると予測されることだ。
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photo by iStock日本式の販売方法を導入して大改革 現在の米セブンイレブンの動きの1つには、こうした背景があるようだ。
ウォール・ストリート・ジャーナルが公開する動画『The Economics of 7-Eleven』では、生まれ変わろうとする米国セブンイレブンの取り組みを伝えている。
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例えば、米国セブンイレブンは現在およそ4分の1を占める食品の売上を、3分の1にまで拡大することを目指しているという。
それを実現するために、セブンイレブン・ジャパンのサプライヤーである「わらべや」が協力し、米国内17か所にある食品供給拠点の改良が推し進められている。
日本セブンイレブンは、バラエティ豊かな食品ラインナップを展開するために、データに基づいた仕入れを徹底して行っている。顧客の消費行動を分析し、すぐに売れる商品だけを毎日棚に並べるのだ。
この点かつての米国セブンイレブンはずっと遅れていた。商品の配送があるのは週にたったの2回だけ。しかも4割もの商品が1ヶ月もの間、誰にも買われず、そのまま棚に放置される有様だったという。
これはすでに過去の話で、米国セブンイレブンはもっと高度なデータに基づく仕入れシステムを構築している。
だが、それは彼らが日本のおもてなしを学んだ結果なのだ。
これまで、アメリカのセブンイレブンの食べ物と言えば、ローラーグリルに一日中置かれているホットドッグ、スラーピー、ナチョスぐらいだったが、今後は期待できそうだ。
References:Japan-Style 7-Elevens Are Coming to the United States / written by hiroching / edited by / parumo
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日本のセブンイレブンの売りと言えば、お弁当やホットスナック、スイーツなどおいしくて手軽に食べられる食べ物だ。
そこでアメリカのセブンイレブンも日本式の販売方法を導入して大改革を始めるそうだ。
アメリカで誕生したセブンイレブンの今 アメリカで誕生したセブンイレブンは、テキサス州ダラスにあるアイスハウスの店舗として、1927年に創業が開始された。
それが日本に初上陸したのは1970年代のことだ。イトーヨーカドーが米国セブンイレブンを運営するサウスランド・カンパニーとライセンス契約を交わし、記念すべき日本一号店を豊洲に開店した。
日本での破竹の勢いは周知の通りで、24時間営業となり日本各地へ進出。一方でアメリカのセブンイレブンは業績が振るわず、1991年にイトーヨーカ堂とセブン-イレブン・ジャパンが米国セブンイレブンの株式を取得し、2005年ついに完全子会社化された。
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photo by iStockアメリカのセブンイレブンの売り上げが低迷している理由 セブン&アイ・ホールディングス代表取締役社長、井阪隆一氏がアメリカでのビジネス拡大を検討しており、その一環としてM&Aに注力しているとBloombergが報じたのは、2024年2月のことだ。
実際近年のセブン&アイ・ホールディングスは、アメリカの石油企業スノコやガソスタ併設型コンビニを展開するスピードウェイなどの企業買収を進めている。
ここで首を傾げる人もいるだろう。セブンイレブンがなぜ石油企業やガソスタを買収するのだろうか、と。
実は日本とアメリカでは、同じセブンイレブンでもビジネスのやり方がかなり違う。
日本では店内に入れば、食欲をそそる軽食やスイーツの類が所狭しと並んでいるが、アメリカのセブンイレブンで売上の大きな割合を占めるのは、ガソリンとタバコだ。
問題は、ガソリンとタバコの需要が今後どんどん低下すると予測されることだ。
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photo by iStock日本式の販売方法を導入して大改革 現在の米セブンイレブンの動きの1つには、こうした背景があるようだ。
「ガソリンやタバコに依存するビジネスモデルから脱却し、製品に基づいて顧客に選ばれるモデルに変える必要があると考えています井阪氏が語るように、新しい米国セブンイレブンの主力商品となるのは食べ物だ。
この変化の鍵を握るのが、おいしくて手軽な食べ物です(井阪氏)
ウォール・ストリート・ジャーナルが公開する動画『The Economics of 7-Eleven』では、生まれ変わろうとする米国セブンイレブンの取り組みを伝えている。
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例えば、米国セブンイレブンは現在およそ4分の1を占める食品の売上を、3分の1にまで拡大することを目指しているという。
それを実現するために、セブンイレブン・ジャパンのサプライヤーである「わらべや」が協力し、米国内17か所にある食品供給拠点の改良が推し進められている。
日本セブンイレブンは、バラエティ豊かな食品ラインナップを展開するために、データに基づいた仕入れを徹底して行っている。顧客の消費行動を分析し、すぐに売れる商品だけを毎日棚に並べるのだ。
この点かつての米国セブンイレブンはずっと遅れていた。商品の配送があるのは週にたったの2回だけ。しかも4割もの商品が1ヶ月もの間、誰にも買われず、そのまま棚に放置される有様だったという。
これはすでに過去の話で、米国セブンイレブンはもっと高度なデータに基づく仕入れシステムを構築している。
だが、それは彼らが日本のおもてなしを学んだ結果なのだ。
これまで、アメリカのセブンイレブンの食べ物と言えば、ローラーグリルに一日中置かれているホットドッグ、スラーピー、ナチョスぐらいだったが、今後は期待できそうだ。
References:Japan-Style 7-Elevens Are Coming to the United States / written by hiroching / edited by / parumo
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