花火が怖くて逃げ出したドーベルマン、翌朝近所の家でうずくまっているところを発見
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 アメリカでは、7月4日の独立記念日に花火を打ち上げるのが長年の伝統となっている。しかしその華やかな祝祭の裏で、爆音に怯える動物たちも少なくない。

 テキサス州で、この日の翌朝、1匹のドーベルマンが近所の家のエアコン室外機の裏側に身を潜めてうずくまっているところを発見された。

 花火の音に驚いて家から逃げ出してしまったとみられている。

 この家の女性は犬を保護すると、必死で探し回っていた飼い主に連絡し無事に再会させた。

花火の翌朝、狭いすき間でうずくまっていた犬

 テキサス州でも7月4日の独立記念日には、各地で盛大な花火が打ち上げられる。その翌朝、アッシュさんは、自宅のエアコン室外機の裏で震えている1匹のドーベルマン・ピンシャーを発見した。

 その犬は配管やパイプの通る狭いスペースに体を押し込むようにしてうずくまり、怯えている様子だった。

 音や人の気配に敏感に反応していたという。

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首輪の情報をもとに飼い主に連絡、無事再会

 アッシュさんは、犬の安全を確認し、おやつを与えて落ち着かせると、首輪の情報を手がかりに飼い主を探したところ、すぐに飼い主が判明する。

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 早速飼い主に連絡すると、家族は一晩中愛犬を探し回っていたそうで、無事に再会できた際には涙を流して喜んだという。

 感謝の気持ちとして謝礼を申し出たが、アッシュさんはそれを丁重に断った。

「無事に帰れてくれたことが何より」とコメントしている。

花火の爆音は犬にとって危険、と共感の声

 犬の様子は、アッシュさんのTikTokアカウント、@avpmemsに投稿された。

 動画には「7月5日、花火の翌朝、怯えたドーベルマンの女の子が家の外にいた」とテキストが添えられ、視聴者は犬が狭い隙間で息を潜めている様子を見ることができる。

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花火の爆音は犬にとって危険、と共感の声

この動画には多くの視聴者から感動と共感のコメントが寄せられた。とくに花火が動物に与える恐怖について、多くの飼い主が自身の経験を共有した。

・うちのハスキーも花火に驚いて逃げ出した

・昔飼っていたボーダーコリーは6日間も行方不明になり、見つかったときには別の犬のようだった

・人間にとってはお祭りでも、犬にとっては地獄でしかない

 といったコメントが相次ぎ、「花火を規制すべき」という声も広がっている。

 カラパイアでも花火の音が怖くて逃げだした犬が迷子になって警察に助けを求めたり、驚いて家から飛び出したものの、自力で自宅に戻ってきた様子をお伝えしたことがある。

花火が犬に与えるストレスとその対策

 アメリカン・ケネル・クラブによれば、聴覚の鋭い犬にとって花火の爆音は強いストレスの原因となり、極度の恐怖から脱走するケースが多いという。

 特に警戒心が強く、音に過敏な犬種は影響を受けやすい。

 毎年、独立記念日や大晦日などの花火イベントにあわせて、ペット保護団体は飼い主に対して注意喚起を行っている。推奨される対策としては、以下のようなものがある:

  • 花火の音が聞こえる時間帯は室内で過ごさせる
  • ドアや窓をしっかり閉めて、脱走を防止する
  • 首輪や迷子札、マイクロチップの情報を最新にしておく
  • 不安を感じやすい犬には獣医師と相談して対策をとる

 最近では、大きい音が苦手な犬のための「ノイズキャンセリングヘッドホン」も販売されている。

 また、オランダ、アムステルダム大学の2023年の研究では、大晦日に世界各国で打ち上げられる花火が、越冬している渡り鳥の体に大きな負担をかけている可能性が高いとし、花火禁止区域を設けるべきだと提案されている。

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