新たに子猫を迎え入れるとき、先住猫がどんな反応を示すのか？多くの飼い主にとって大きな不安のひとつだろう。
アメリカ、フロリダ州に住む女性は、近所をさまよっていたた茶トラの子猫を保護し、家族に迎え入れた際、2歳になる三毛猫のメス、スウィーティーが受け入れてくれるかを一番心配していた。
だが、心配は最初の数日だけだった。スウィーティーは子猫に毛づくろいをし、まるで母猫のように接しはじめた。2匹は今、強い絆で結ばれ、常に寄り添い合って暮らしている。
迷い子猫「バターズ」との出会い
フロリダ州の住宅街で、まだ幼い子猫がひとりでさまよっていた。耳の先にふわふわとした毛が生えた茶トラの子猫は、Redditのユーザー、ヘイリーさんに保護され「バターズ」と名付けられた。
栄養状態も良くはなかったが、すぐに元気を取り戻し、新しい家での暮らしが始まった。
しかし、ヘイリーさんは既に2歳の三毛猫「スウィーティー」を飼っている。彼女もまた子猫の頃に廃品置き場で見つかり、家族として迎えられた過去がある。
最初の数日間は緊張状態
ヘイリーさんと彼氏は、スウィーティーがバターズを歓迎してくれることを願っていたが、最初の数日は警戒心をあらわにした。
スウィーティーは、高い棚や家具の上に避難。遠くからバターズの様子をじっと見つめ、近づくのは、バターズがおもちゃに夢中になって気づかないときだけだった
「スウィーティーはもともと遊ぶのが大好きで、猫の仲間ができたら喜ぶと思っていたんですが、最初は全然近づきませんでした」とヘイリーさんは語っている。
心配が嘘のよう。まるで母子のような愛情で結ばれる
ところが、緊張状態はそう長くは続かなかった。
数日たつと、スウィーティーは自らバターズに近づいていき、毛づくろいをしてあげるようになった。
一緒に遊ぶ時間もぐんぐん増えていった。寄り添う時間も長くなってきた。
そしてあるとき、バターズが、スウィーティーに甘えてお乳を吸おうとするしぐさを見せたことで、2匹の関係は一気に変化した。
「バターズはスウィーティーのあとを常に追いかけて、彼女の行動を真似しているんです。本当に母猫と子猫のような関係で、見ていて癒やされます」とヘイリーさん。
先住猫と新たに迎え入れた猫を仲良くさせるには？
猫を1匹飼うと、仲間が欲しいんじゃないかと2匹目を迎える家族も多い。だが最初が肝心だ。いきなり先住猫のテリトリーである家に新たな猫を解き放つと、その後の関係に問題が生じる場合がある。
日本の場合、推奨されている方法は、まずは1～2週間、新たに迎え入れた猫をケージの中に入れておくことだ。
ケージがなくても部屋が余っているなら、別の部屋を新人猫用に確保しよう。
徐々にお互いのにおいに慣れさせ、存在を感じさせ、警戒心が薄れてきて、シャーシャーいわなくなったら、ケージの扉や部屋を開けて、少しずつ自由にさせる。
また、新人猫のケージや部屋に、先住猫のにおいがついたブランケットやおもちゃを入れたり、逆に新人猫のにおいがついたものを先住猫に与えることで、お互いの存在を認識しやすくなる。
今回のバターズのケースも、最初の数日間はスウィーティーと距離をとらせたことでうまくいったようだ。
焦らずに、時間をかけ、猫たちの様子に気を配りながら、じっくりとお互いを慣れさせよう。
SNSで大人気、次なる家族も？
2匹の仲睦まじい姿は、Reddit（レディット）のユーザーたちの心を潤わせたようだ。
「ごめんね投稿者さん、その子猫はもうあなたのじゃなくて、彼女の子猫だよ」、「かわいすぎる！まさに親友って感じ」、「お母さんと子どもかと思ったよ！」、「甘い！そして尊い！」といったコメントが相次いだ。
子どものいないヘイリーさん宅では、2匹がたっぷりの愛情とおもちゃに囲まれて暮らしている。更にヘイリーさんは、機会があったらまた別の保護猫を迎え入れるかもしれないという。
もしかしたら海外版NNN（ねこねこネットワーク）である、CDS（猫流通システム）が関与している可能性もあるので、すぐにまた次の猫がヘイリーさんの家の近くに現れるかもしれない。
