
まるでビーチパラソルが意志をもった捕食生物のよう。ぱっくりと女性を飲み込んでしまったという、一生に一度あるかないか、いやほとんどないであろう究極の瞬間がとらえられていた。
風で吹き飛ばされた赤いビーチパラソルが、女性の前に飛んでくると、そのまま女性を包み込んでしまったのだ。
いやー人生、生きていると何が起こるかわからないが、その決定的瞬間をとらえられたこともすごい。
ビーチバラソルが人間を捕食
2025年7月初旬にアメリカ、サウスカロライナ州沿岸部で熱帯低気圧が発生し、強風や暴風雨が発生した。
ホリー郡にあるマートルビーチ(Myrtle Beach)でも、しっかり地面に差し込んであったビーチパラソルが強風にあおられ吹き飛ばされる事態に。
この時にビーチを訪れていた海水浴客の女性が衝撃の経験をすることになる。
赤いビーチパラソルが女性に向かって飛んでくると….
そのまま女性を目がけて覆いかぶさってきた!
さらには布地の部分で女性を完全に包み込んだのだ。
強風で飛んできたものに衝突することはあるかもしれないが、まさかその後、食虫植物がその葉を閉じるように、飲み込まれることはめったにないだろう。
熱帯性暴風雨が発生中だった
実はこの時、フロリダ沖の大西洋上で発生した熱帯低気圧が発達し、2025年7月5日には最大風速が時速約63kmに達していた。
アメリカ国立ハリケーンセンター(NHC)は、「熱帯性暴風雨」に分類し、「Storm Chantal(シャンタル)」と命名した。
これは2025年の大西洋ハリケーンシーズンで3番目に命名された嵐であり、7月6日朝にはサウスカロライナ州リッチフィールドビーチ付近に上陸。
上陸時の最大風速は時速約86km、中心気圧は1002hPaと記録されている。
ハリケーンにまで発達することはなかったが、沿岸部では突風や高波を引き起こし、局地的な混乱をもたらした。
なお、熱帯性暴風雨とは、熱帯低気圧のうち、時速62km以上に達したものに与えられる分類で、命名には事前に定められたリストが用いられ、男女の名前が交互に使われる。