
イギリス・カンブリア州にある自然豊かな農場で、元気いっぱいに暮らしている2匹の羊がいる。ジェイミーとテッドは、とても人懐っこく、名前を呼ぶと全力で駆け寄ってきて、飼い主の膝で甘える大きな犬のような存在だ。
今でこそのびのびとした毎日を過ごしているが、彼らは生後数週間の頃に健康上の理由で屠殺場へ送られる寸前だった。
そのことを知った動物好きの女性、ルーシー・グラハムさんが彼らを救い、家族に迎え入れた。
ルーシーさんを慕うジェイミーとテッドの姿は、本当に甘えん坊の大きな犬のようだ。
処分される寸前のところを救われた2匹の羊
イングランド北西部の山岳地帯、カンブリア州レイク・ディストリクトにある農場で、羊のジェイミーとテッドは穏やかな日々を送っている。
彼らは生後わずか数週間で、健康上の理由から商業的に育てる価値がないと判断され処分される寸前だった。
その事実を知った動物好きの女性、ルーシー・グラハムさんだ。
ルーシーさんは、牧場を経営しているわけでも、保護団体でもないが、動物が大好きで、自分の農場に彼らを迎え入れることにした。
不要とされた2匹の命は、ルーシーさんの判断で引き取られ、新たな生活を手に入れることになった。
呼ぶと全力で駆け寄ってくる、甘えん坊の大きな犬のような存在に
保護されたジェイミーとテッドは、ルーシーさんの愛情を一身に受けて育てられた。その結果、まるで大きな犬のような人懐っこい性格を見せている。
名前を呼ぶと嬉しそうに走り寄ってきて、膝に頭をこすりつけて甘える。
メスのジェイミーはおしゃべり好きで、呼ばれると元気に鳴きながら返事をする。
オスのテッドは穏やかでマイペースな性格だが、ジェイミーの後ろをついていくように行動し、姉弟のような関係が築かれている。
2匹は現在5歳になったが(動画撮影時は2歳)、心は今でも子羊のまま。
夕暮れ時には、1匹がぴょんと跳ねると、他の羊たちも次々に飛び跳ねはじめる。ルーシーさんは、その時間を「魔法のようなひととき」と表現し、楽しそうな様子をそっと見守っている。
新たに2匹の子羊たちを迎え入れ、4匹パーティーに
その後、牧場には新たに2匹の子羊がやってきた。ピップとデイジーと名付けられたその子たちは、健康状態が非常に悪く、到着当初は薬とつきっきりの看護が必要だった。
来た当初は怯えていたピップとデイジーだったが、ジェイミーとテッドがそばに寄り添い、支え続けてくれたという。
まるで「ここは大丈夫だよ」と語りかけているかのような仕草を見せ、2匹の心をほぐしていった。
今では4匹が一緒に牧場を走り回り、仲良く遊びながら穏やかな毎日を過ごしている。
ルーシーさんは、羊たちの日常をInstagramアカウント「@jamieandted[https://www.instagram.com/jamieandted/]」で発信している。どの動画や画像を見ても、羊たちの幸せそうな姿に溢れている。
「私の年齢の人たちは結婚したり子どもが生まれたりしているけれど、私は“うちの子羊たちを見て!”って感じです」と、愛情たっぷりに話すルーシーさん。
ジェイミーとテッドは今では、誰よりも自由に、誰よりも愛し愛されながら生きている。