クレーンゲーム景品のおもちゃの銃に本物と同じ実弾発射能力。警察が回収呼びかけ
警察庁

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 今そこにある凶器。夏の定番ホラーよりリアルのほうがいよいよ怖いわ。

日本の警察が、国内でクレーンゲームの景品として出回った輸入品の「おもちゃ」の銃、約1万6000丁を回収中だ。

 問題の「銃」は中国製で、プラスチック製の弾丸が8発付属しており、見た目はまさにおもちゃだが、構造が本物の銃と同様なため、実弾の発射能力があるという。

 2025年7月17時点で警察は「この製品の所持や販売は銃刀法違反にあたる」とし、手元にある場合は各地の警察に提出するよう呼びかけている。

警察が中国製の玩具銃1万6000丁を回収中

 日本の警察庁が、全国のクレーンゲームの景品として使われていたプラスチック製のおもちゃの銃、約1万6000丁に厳重な警戒を敷いている。

 おもちゃなのに?と思うかもしれないが、実弾を発射できると判断されため、回収の運びとなった。

 問題の「銃」は、国内で流通している中国製の玩具銃で、商品名は「リアルギミックミニリボルバー」といい、本物の拳銃と同様の発射機能を有する。

 つまり日本国内では、違法な銃器と同等であり、規制の対象となる。

 この件を取り上げた海外サイトはこのような見解を示していた。

これらはすべて中国製で、適切な位置に金属製または同等の硬さのプラスチック製の撃鉄があり、小口径の弾丸が装填できる幅広の銃身を備えている。

この「リアルギミックミニリボルバー」の所持は、銃刀法違反となる可能性があり、日本の警察庁は最寄りの警察署に届け出るよう注意喚起している。銃は思わぬ方向に弾丸を発射するだけでなく、使用者の手の中で爆発するおそれもある。

つまるところ、これは命を奪う可能性を秘めたプラスチック製の安っぽいおもちゃだ。 同庁は、このようなプラスチック製のおもちゃを所持する人々に向け、これが違法な銃器であり、すみやかに引き渡すよう警告している

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2024年には国内で景品として流通か

 このリアルギミックミニリボルバーは、見た目はカラフルなプラスチック製。

 プラスチック弾が8発付属し、対象年齢12歳以上とパッケージにあり、本体には、S F OPENという刻印がある。

 種類としては連発が可能な、回転弾倉式拳銃に分類されるそうだ。

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 この輸入品は2025年7月18日の時点で、全国で約1万5800丁が31道府県の78企業に卸され、流通したと報じられたが、警察によると、この製品は少なくとも2024年12月にはすでに国内で景品として扱われていたという。

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所持も販売も違法。警視庁はかねてより注意喚起

 一方で、警視庁はかねてからネット上で同様の違法の銃が販売されていることも把握しており、こうした「おもちゃ」の銃を「玩具と称した真正拳銃」としたうえで、公式サイトで注意喚起を行っている。

出典:警視庁ホームページ(https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/drug/kenju/modelgun.html[https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/drug/kenju/modelgun.html]) 以下引用

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玩具と称した真正拳銃について
 インターネット通販サイトで販売されている海外製玩具拳銃の一部には、真正拳銃と同様の発射機能を有する違法な製品が確認されており、これまでに少なくとも16種類を把握しています。このような製品は、玩具と称していても真正拳銃に該当し、国内で所持した場合は犯罪となり、また、国内で販売する行為も犯罪となります。

 今後、新たな玩具と称した真正拳銃が販売されるおそれもありますので絶対に購入しないでください。

1 玩具と称した真正拳銃の特徴

製品の特徴
① プラスチック製の薬莢と弾丸が付属しており、薬莢にはスプリングが内蔵されている
② 撃針を有し、薬莢の雷管部分を打撃するとスプリングの力で弾丸が発射される

違法性のポイント
① 銃身及び弾倉が貫通している
② 弾倉又は薬室に実包の装てんが可能である
③ 撃針を有し、薬莢の雷管部分を打撃して弾丸を発射する撃発機構を有している

 上のような注意喚起に加え、これまでに把握している玩具と称した真正拳銃16種類(分類としては回転弾倉式拳銃、自動装塡式拳銃。単発式拳銃、上下二連式拳銃、 四連式拳銃の5種)の画像も公開中だ。

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回収期間2025年12月31日までは規定の適用外

 警察は、このような真正拳銃の輸入・所持・販売などが国内では違法であること、また所持者に最寄りの警察に届け出るよう呼びかけている。

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 なお今回大量に流通したリアルギミックミニリボルバーは、クレーンゲームの景品として扱われたことからか、経過措置が設けられている。

 このおもちゃの銃も他の銃同様、所持、および輸入や販売は違法であり、罪に問われるが、2025年12月31日までの回収期間中は、経過措置として規定の適用外になる。

 ただし翌日の2026年1月からは銃刀法に抵触する恐れがあるとのこと。

 リアルギミックミニリボルバーの流通数は7月25日現在で約1万5000丁とおよそ800丁減り、各警察の回収が徐々に進んでいるようだが、すべての回収には時間がかかりそうだ。

 もうご存じの人も多そうだが、そうとは知らずに子どもが持っている可能性もまだありそうなので、警察の注意喚起を引き続き多くの人と共有したいよ。

References: Odditycentral[https://www.odditycentral.com/news/japan-urgently-recalls-16000-toy-pistols-capable-of-firing-real-ammunition.html] / Fnn.jp[https://www.fnn.jp/articles/-/903644]

本記事は、海外の情報をもとに、日本の読者がより理解しやすいように情報を整理し、再構成しています。

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