
やっかいな駐車も、ほぼあらゆる車に対応する専用ロボットにおまかせ!そんな未来がもうそこまで来てることをご存じだろうか。
最近の車事情といえば、ドライバーの安全運転を支える「先進運転支援システム(略称:ADAS)」[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%88%E9%80%B2%E9%81%8B%E8%BB%A2%E6%94%AF%E6%8F%B4%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0]もますます充実。
今やバックモニターどころか自動駐車[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E5%8B%95%E9%A7%90%E8%BB%8A]など、より高度なシステム搭載の車も増え、駐車に苦労する人にもうれしい時代になりつつある。
とはいえ、当然ながらそうした車は高価であり、現実にはそんなに頻繁に買い換えられるものでもない。
だが、海外で話題のこの駐車ロボットがあれば、もう苦労しなくてよさそうだ。
2台1組で車を持ち上げ駐車するロボット
こちらの駐車ロボットは、韓国の自動車メーカー、ヒョンデ傘下の自動車部品メーカーWIAが開発したもので、2024年6月より、首都ソウルの東部の聖水洞(ソンスドン)にあるスマートオフィスビルにて運用が始まっている。
この駐車ロボットは、厚さ110mm以下の平たい形をした自律型のロボットで、2台1組で車を運ぶ。
ドライバーが車から降り、スマホのアプリを操作すると…
駐車場に常駐しているらしき駐車ロボット2台が、車の前後の下にそれぞれ滑り込み、金属製のアームを展開。
4つのタイヤごと車全体を持ち上げ、巧みに車を駐車する。
持ち上げられる車の重さはなんと最大2.2トンまで。移動速度は秒速1.2mで、車を傷つけることなく所定の駐車スペースに運び込むことができる。
カメラとLiDARで安全に車を運んで駐車
スマート駐車制御システムの一部とされるこのロボットは、カメラとLiDAR(ライダー)[https://ja.wikipedia.org/wiki/LIDAR]を搭載。カメラで車の位置などを認識し、LiDAR で周囲の状況を把握。安全に車を運び、きれいに駐車をやってのける。
最初のデモンストレーションを行った韓国の開発業者によると、QRコードを使ったロボットの仕事はとても簡単で、駐車の際に必要な各車を指定の駐車スペースにリンクできるという。
なおこのスマート駐車制御システムには、この駐車ロボットとの連携により、駐車中のEV(自動運転車)の充電までお任せできる自動充電AIロボットも含まれる。
その仕組は、複数の駐車ロボット(最大50台)を同時に操作して、駐車中のEV(自動運転車)を充電エリアまで運び込む。
そこで自動充電ロボットが、各EVのバッテリー残量をチェックしたのち、最適な充電を行い、終わると駐車ロボットがまた元の位置にもどす、というからまあすごい。
なおAI搭載の充電ロボットは各EVをナンバープレートで認識。充電ポートの位置も自動認識でき、充電器の付け外しまですべて人の手を借りずに自動で行うそう。
ロボット技術との組み合わせで駐車を支援する新たな仕組み
ご存じのように、先進運転支援システム(略称:ADAS)は次第に高度になってるものの、完全な自動運転技術はまだ確立していない。
そこでつい「自動車業界がんばれ!」的な気分になりがちだが、進化するロボット技術がこのように駐車を手伝うこともできる。
これで駐車ストレスがゼロに ‐ ロボットにおまかせください
この駐車ロボットがタイヤを持ち上げ、あらゆる方向へ移動し、正確に駐車することができます (ヒョンデ モーターグループ)
いいかえれば、人間が運転を任せっきりにできるほど完璧で、安全な自動運転車はまだ先でも、今ある別の技術を応用することで、駐車にかかる人間のストレスを軽減したり、駐車場での事故を減らしたりできるということだ。
前述したように、この駐車ロボットなら大抵の車をきちんと駐車してくれる。
あらゆる人を自動で運んでくれるような(そして当面はおそらく高価な)自動運転車の登場ももちろん待ち遠しいが、こんなふうにロボット技術と組み合わせて駐車を便利にするような発想は斬新に思えたよ。
References: Odditycentral[https://www.odditycentral.com/auto/these-metal-slab-robots-could-be-the-future-of-automated-parking.html]
本記事は、海外の情報をもとに、日本の読者向けにわかりやすく再構成し、独自の視点で編集したものです。