窓際にやってきた猫におしゃべりするヨウム。「こんにちはネコちゃん、どこからきたの?」
@clairerosa90

窓際にやってきた猫におしゃべりするヨウム。「こんにちはネコち...の画像はこちら >>

 北アイルランドで暮らすヨウムのココの家に近所で飼っている猫がやってきた。窓際からココを見つめる猫。

これに大喜びしたヨウムは得意の話術で、次々と話しかける。

 ココは窓に取り付けられた木につかまりながら、「こんにちはネコちゃん。どこにいってたんだい?」とくちばしで窓をコンコンと叩きながら、猫に向かって語り続ける。アイルランド訛りでおしゃべりを続けるのだ。

 猫はじっとその様子を窓越しから見つめている。少なくともココに興味を示しているようだが、最後に思わぬ展開が待っていた。

近所の猫と仲良くなりたいヨウム

 北アイルランドで暮らすココは好奇心旺盛でフレンドリーなヨウムだ。

 2025年7月5日に投稿されたTikTok動画には、ココの住む家の窓越しに近所の猫がやってくると、ココが急いで窓に取りつけられた止まり木やってくるところから始まる。

 ココは猫と友達になりたかったようだ。窓越しから猫に話しかけている。「ネコちゃんどこにいってたの?」「ネコだよね」「こんにちは」「ミャオ」と矢継ぎばやに、アイルランド訛りの強い英語で何度も問いかける。

 猫は無表情のままじっと見つめているが、ココはくちばしで窓ガラスを軽く叩きながら、「Look, a cat(見て、ネコだよ)」「Look, a bird(見て、鳥だよ)」などと言葉を次々と重ねる。

 ヨウムはとても頭の良い鳥だ。

ココは言葉の意味を完全に理解して、猫であることを認識して言葉を選んで会話しているようだ。

[画像を見る]

猫が突然飛びかかる

 猫は静かにココの話に耳を傾けながら、ココをじっと見ていた。でも猫は動くものには条件反射的に動いてしまう本能がある。

 突如ガラス越しからと、勢いよく前足を窓に向かって突き出し、ココに猫パンチを繰り出した。

 ココは一瞬羽をばっと広げ、驚いて跳ねたが、それでも猫への興味は尽きなかったようだ。

 飼い主に「もうそこから降りなさい」と言われても、「猫を見て、にゃお」と言いながら、その場を離れようとしなかった。

[画像を見る]

ヨウムの会話能力にびっくり!

 この動画はTikTokで200,000件以上の「いいね」を集め、コメント欄では「鳥って、ちゃんと猫を認識して言葉を使ってるの!?」「まさか意味までわかってるとは思わなかった」と驚きの声が多数寄せられた。

 「ただの音マネだと思ってたけど、まるで会話じゃん」「こんなに発音がはっきりしてるなんて、ちょっと怖いくらい」といったコメントもあり、ココの“話し方”に対する反響が広がっている。

[動画を見る]

鳥類最強の知能を持つといわれるヨウム

 ヨウムは、アフリカ中部の熱帯林に分布する中型のオウムで、鳥類の中でも特に高い知能を持つことで知られている。

 体の大きさは全長およそ30~35cm、体重は400~500gほど。灰色の羽毛に赤い尾羽が特徴的で、黒いくちばしを持ち、目元から首筋にかけて白い模様がある。

 そして、ヨウムの最大の特徴ともいえるのが、その“おしゃべり力”である。人間の言葉や音を模倣する能力が非常に高く、よく聞くフレーズはもちろん、電話の着信音や電子レンジの音、咳や笑い声など、日常生活のあらゆる音を忠実に再現することができる。

[画像を見る]

 この模倣能力に加えて、ヨウムの記憶力の高さを裏付ける研究も存在する。

 ハーバード大学の研究によると、ヨウムのグリフィンは6~8歳の子供21名とハーバード大学の学生21名と記憶を試すゲームを行った。

 その結果、子供の平均スコアには完勝し、ハーバードの学生が相手でも、14回中12回は記憶能力が回ったという。

 グリフィンは、過去の研究において、一般的な人間の4歳児よりも賢く、6~8歳児に匹敵する知能の持ち主であることが証明されている。

 こうした知能の高さと同時に、ヨウムは非常に長寿でもある。飼育下では平均で40~60年、場合によっては70年を超えることもある。

 長生きするぶん、飼い主との関係も深く、信頼や感情のやり取りがより重要になってくる。

 今回のココのように、人間の言葉で猫に呼びかけ、反応をうかがうような行動は、ヨウムの本来持つ知性や社会性の一端が現れたものだとも考えられる。

 ただ“しゃべる”のではなく、言葉の意味を理解し、相手に伝えようとする能力が彼らには備わっているようだ。

編集部おすすめ