
住宅街の電線の上を歩いていたのはオポッサム。背中がゴツゴツしているように見えるが、実は背中には7匹もの小さな赤ちゃんがしがみついていたのだ。
一歩間違えれば落下の危険もある状況で、オポッサムのお母さんは、背中の子どもたちを守りながら慎重に、なおかつ迅速に進んでいく。
その姿は、強くたくましい母親像そのものであり、見た人々の間に驚きと感動を呼んでいる。
背中に7匹の子を乗せ電線を綱渡りするオポッサム母さん
ブラジル、リオデジャネイロ州の都市ニテロイで、オポッサムの驚異的な姿が捉えられた。
投稿者が部屋で勉強をしていたところ、電線の上を綱渡りするオポッサムを発見!よく見ると背中に7匹もの子供を乗せている肝っ玉母さんだ。
いったいなぜ電線を移動しようとしていたのかはわからないが、母親は7匹の子を落とさぬよう慎重に、なおかつ迅速に歩を進めた。
途中1度だけ、危なっかしい場面があったが無事渡り切ることができたようだ。
まだ小さな赤ちゃんとは言え、7匹もいればさぞかし重かっただろう。オポッサムのお母さんは本当によくがんばった。ベストマザー賞を受賞してもいいくらいだ。
オポッサムの子育て行動
オポッサムは有袋類で、子どもは非常に未熟な状態で生まれる。生まれたばかりの赤ちゃんは体長わずか1.5cmほどしかなく、最初の6~8週間は母親のおなかの育児嚢(ポーチ)で成長する。
その後、ある程度成長すると、袋から出てくるが、まだ思うように歩けないため、母親の背中に乗って移動するようになる。
この習性は多くのオポッサム種で共通しており、今回の映像もその典型的な行動を捉えたものである。
背中での生活は生後2~3か月頃まで続き、その間に赤ちゃんは周囲の環境に慣れ、独立に備える。
今回撮影された母親は、細い電線の上で7匹の子どもを支えながら、一歩ずつ着実に進んでいた。そのバランス感覚と母性の強さには、見た人の多くが感嘆の声を上げている。
ダニやゴキブリを食べてくれる。オポッサムは害虫駆除に貢献
オポッサムは雑食性で、果物や昆虫、小動物、腐肉などを食べるが、特に注目されているのが害虫駆除への貢献である。
1シーズンに最大で5000匹ものダニを食べるとされ、さらにゴキブリ、ナメクジ、ネズミなども捕食する。
このため、人間の生活環境においても有益な存在なのだ。
それもみな、オポッサムのお母さんが頑張って子供たちを育ててくれているからなんだね。