
路上に停車した車の上でぐっすりと気持ちよさそうに眠っている猫。だがこの車のオーナーは、用事が住んで車を出さなければならない。
この車のオーナーは猫を飼ったり、お世話した経験がなかったようだが、猫を無理やり起こしたり、払いのけることはしたくなかった。
そこで近くにいた人にこう尋ねた。「車の屋根にいる猫をやさしくどかす方法はありますか?」と
その人は猫を飼ったことがある人ならピンとくる簡単な方法で猫を自発的に移動させてあげた。
猫と暮らしたことがない人にでも猫にたいし深い思いやりを見せたことに感動したという。
車を出そうとしたら猫が気持ちよさそうにお昼寝
商店街の路上に車を止めていた人から突然声をかけられたのは、この近所に住んでいる人だ。
車のオーナーはすぐに車を移動する必要があったが、猫が気持ちよさそうに車の上で寝ていたのを見て、車を出せずにいたという。
そのオーナーは腹を立てている様子もなく、いら立っているわけでもない。純粋に猫を怖がらせずに車を移動させるにはどうしたらいいかを考えていたようだ。
猫を怖がらせず、車からやさしく移動させる方法
そこで住人に、「車の屋根にいる猫を、やさしくどかす方法はありますか?」と尋ねてきたという。
住人は、この車のオーナーは猫と暮らしたことがないことを悟った。にもかかわらず、見知らぬ猫に深い思いやりを見せたことに感動したという。
住人は猫を飼ったことがある人ならだれでも思いつく、シンプルでハッピーな方法を使って猫を移動させてあげた。
そう、猫がよろこぶ餌を使ったのだ。
猫の顔の近くに餌の入った容器を差し出すと、猫は一瞬にして飛び起き、餌を食べ始めた。
あとは餌の入った容器を移動させれば猫はその後をついてくる。
こうして猫は車から降り、街路樹の下でおいしいごはんをゆっくりと食べ始めた。
よく見ると街路樹の下に木の板が設置されているのがわかるかと思う。
そう、じつはこれ、トルコでの出来事だ。トルコでは外で暮らす猫は地域猫として近隣住民や自治体が面倒を見ている。
そのため、声をかけられた住民もこの辺の猫のお世話をしている人だったのだ。
車のオーナーは猫を飼ったことはないけれど、それでも見知らぬ猫に対してやさしい気持ちをもっていたのだ。
トルコは人と猫、そして犬が共存する社会を目指している。それがすごく伝わるやり取りだ。
猫が車の上で眠っているのは意地悪をしているわけではない。 ただ暖かさや安心感を求めていただけ。
そして猫に降りてもらう最も優しくて効果的な方法は、猫にとってそれよちも、もっと良いものを差し出す事。
食べ物と愛情、そして猫のためにつかうちょっとした時間。
大きな音を立てず、 急に動いたりせず、 思いやりの心を持って、ただやさしく接すればうまくいく。少なくともトルコの人々はそう考えているようだ。