
アメリカのテキサス州リトルエルムで暮らすメスのニワトリ「パール」が、14歳69日で「存命中の世界最高齢のニワトリ」として、ギネス世界記録に認定された。
認定直後に、なんと卵を産むという「サプライズ」も見せてくれたたパール。
数々の試練を乗り越えて長生きするニワトリ
パールはメスのニワトリ(雌鶏)で、2011年3月、飼い主のソーニャ・ハルさんが自宅の孵卵器で孵化させて以来、14年以上もの時を家族と共に過ごしてきた。
過去には骨折やアライグマの襲撃、鶏痘(けいとう:ウイルスによって引き起こされるニワトリの感染症)、さらには関節炎といった数々のトラブルにも見舞われたが、その度に飼い主の献身的なケアで回復してきたという。
パールは俗に「イースターエッガー」と呼ばれる種類のニワトリだ。イースターエッガーはアメリカでの俗称で、青や緑がかった卵を産むニワトリのことを言う。
イメージ的にはこんな卵だ。白や茶色というより、薄い水色や緑色、中には紫がかったような色合いも見受けられる。
ニワトリの寿命は、だいたい5~10年と言われている。パールはすでに、その寿命を軽く超えてしまっている。
人間で言えば、100歳を超えていると考えてもいいのではないだろうか。
若いころのパールは、ほかのニワトリたちと一緒に屋外のニワトリ小屋で暮らしていた。だが年をとって動きが鈍くなったため、ソーニャさんは洗濯室に専用のスペースを用意。
高齢となったパールが穏やかに日々を過ごせるよう、静かな環境を整えている。
リビングのテレビがついていると、音に反応して見に来るんです。
ソーニャさんはこう言って苦笑する。また、パールは今も毎日外に出て、羽を広げ、日差しを浴びながら歩き回ることもあるそうだ。
だが、テキサスの暑さは年老いたニワトリにとって厳しいもので、長く外にいるとすぐに息を切らしてしまうという。
パールの一日の楽しみは、新鮮な野菜を食べること、モップとの「触れ合い」、そしてテレビ鑑賞なんだとか
ソーニャさんの家には高齢の猫と小さな子猫もいるのだが、パールは他の動物を気にすることなく、マイペースで過ごしているそうだ。ときにはパールの傍に、子猫が寄り添っていることもあるという。
なんと世界記録認定直後に卵を産んだパール
おばあちゃんのパールは、さすがに卵を産む回数は減っているものの、ギネス世界記録認定を知った直後にも卵を一つ産んだそうだ。
まるで自分の打ち立てた記録を、自分で祝福するかのような出来事に、ソーニャさん一家も驚かされたそうだ。
過去の記録保持者たち
パールの前に「存命中の世界最高齢のニワトリ」としてギネスに名を刻んだのは、イリノイ州で暮らしていた「ピーナッツ」で、2023年12月25日に21歳238日で亡くなっている。
さらに歴代最長寿としては「マフィー[https://www.guinnessworldrecords.com/world-records/739669-oldest-chicken-ever]」という鶏が23年152日を生きたとして、ギネス世界記録に登録されている。
パールはまだ彼らの大記録には届かないものの、現時点で生きているニワトリとしては世界最高齢。ギネスは2025年5月22日に正式にその称号を認めたのだ。
ソーニャさんはパールについて、次のように語っていえる。
パールは特別な存在なんです。彼女が家にいるだけで毎日が明るくなるんですよ
14年という歳月を共に過ごし、今もソーニャさんと穏やかに暮らすパールの姿は、ただの「世界記録」以上の温かい物語を伝えているようだ。
References: Guinnessworldrecords[https://www.guinnessworldrecords.com/news/2025/8/shes-no-spring-chicken-teenaged-pearl-has-arthritis-but-the-oldest-hen-still-loves-life]
本記事は、海外の情報を基に、日本の読者向けにわかりやすく編集しています。