
YouTubeチャンネル「Bird World Life[https://www.youtube.com/@BIRDWORLDLIFE/shorts]」では、ハヤブサの仲間、「チョウゲンボウ」の巣箱にカメラを設置して、ヒナたちの成長の記録を投稿している。
ある日、ヒナ鳥たちが、巣箱に止まった小さな訪問者にはじめて出会った。
この時に見せた彼らの反応があまりにもかわいすぎるのだ。
チョウゲンボウのヒナたちの成長記録
ここ数か月の間、ハヤブサ科の猛禽類、チョウゲンボウ(学名:Falco tinnunculus)のヒナたちの巣箱の前に設置したカメラで、その様子が記録されていた。
普段は見ることができない愛くるしいチョウゲンボウのヒナたちの成長過程の映像は、多くの人が楽しみに視聴していた。
羽ばたきの練習を始めたり、仲間とじゃれ合ったりしながら、ひな鳥たちは少しずつ巣立ちに向けて力を蓄えていった。
初めて見る蝶の姿にかわいらしい反応を見せるヒナたち
ある日、親鳥が不在のタイミングで、巣箱に思いがけない訪問者が現れた。それは、色鮮やかな羽を持つ一匹のチョウだった。
その瞬間のひな鳥たちの反応は、猛禽類とは思えないほど純粋で驚きに満ちていた。
目を大きく見開き、首を伸ばしながらチョウの動きを目で追い、時には身をすくめながら様子をうかがう。
その姿はあまりにかわいらしく、人間の子どもが初めて何かに出会ったときのような、そんな初々しさを感じさせた。
巣箱の中で蝶を見つめるヒナたちの表情は、恐れよりも好奇心が浮かんでいた。チョウがひらひらと舞い去った後も、どこか名残惜しそうに空を見上げるヒナたちの姿が印象的だ。
独り立ちは間近。空のハンターを目指して
このヒナたちは、すでに巣立ちが近いと見られる時期に差しかかっている。
チョウゲンボウのひなは通常、生後25~30日ほどで巣立ちを迎える。その後も親鳥のもとで1~2週間ほど狩りの練習を続け、自立していく。
今回の映像に登場したひなたちは、その一歩手前。
今は鋭いくちばしと爪を持ちながらも、小さな昆虫にびっくりしている様子だが、いつかはダイナミックに空を飛び、有能なハンターとなることだろう。
チョウゲンボウの生態と特徴
チョウゲンボウは、ハヤブサ科に属する猛禽類で、日本を含むユーラシア大陸全域、さらには北アフリカやサブサハラ地域にも広く分布している。
日本では、夏季に本州の北部から中部で繁殖する。北海道や四国、九州でも夏季に観察されたことがあり、繁殖している可能性もあるそうだ。
冬季は繁殖地に残る個体と暖地に移動する個体に分かれ、、日本全国各地に冬鳥として渡来する。
体長はおよそ30~35cm、翼を広げると70~80cmほどになる。オスは背中が赤褐色で、頭部と尾羽が灰色っぽいのが特徴。メスは全体的に茶褐色で、尾羽には黒い横縞が入る。
主にネズミや小型の鳥、昆虫などを捕食する。
ひな鳥は、ふ化からおよそ1か月で巣立ち、その後は親とともに飛行や狩りを学び、やがて自立する。繁殖は年に1回で、1度に4~6個の卵を産むことが多い。
都市部の高層ビルや電柱などにも巣を作ることがあり、人間の生活圏にも適応している珍しい猛禽類の一つである。
追記(2025/08/21)誤字を訂正し、習性をくわえて再送します。